国立新美術館およびフランス国立クリュニー中世美術館は、全長22メートルの織物作品を中心とした「貴婦人と一角獣展」を開催する。会期は4月24日~7月15日(火曜休館、ただし4月30日は開館)、開館時間は10:00~18:00(金曜は~20:00まで開館延長、入館は閉館の30分前まで)。会場は国立新美術館 企画展示室2E。観覧料は一般1,500円、大学生1,200円、高校生800円。

タピスリー《貴婦人と一角獣「触覚」》、タピスリー《貴婦人と一角獣「味覚」》、タピスリー《貴婦人と一角獣「嗅覚」》(1500年頃、フランス国立クリュニー中世美術館蔵)

同展では、クリュニー中世美術館が所蔵する全長22メートルの織物「貴婦人と一角獣」を日本で初めて展示する。同作品は中世におけるタピスリー(英語では「タペストリー」、「つづれ織り」の意味)の代表作といわれているもので、連作を構成する6面の織物すべてが公開される。実物の公開と共に、下絵の制作者や注文主と発注の意図、そして後世における評価など、同作品に関する研究成果も発表される。

左から、タピスリー《貴婦人と一角獣「聴覚」》、タピスリー《貴婦人と一角獣「視覚」》、タピスリー《貴婦人と一角獣「我が唯一の望み」》(1500年頃、フランス国立クリュニー中世美術館蔵)

また、この作品に加え、同時代のタピスリーやステンドグラス、彫像、陶磁器、衣装、装身具などクリュニー中世美術館所蔵の美術品30点あまりを併せて展示し、同タピスリーに含まれるイメージに関して考察する構成となっている。なお、同展で展示されている作品は、「貴婦人と一角獣」だけでなく、すべてが日本初公開の物となっている。

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