東京・六本木エリアにて、3月23日から24日にかけて開催された「六本木アートナイト2013」。街の各所で作品展示やイベントが夜通し行われ、普段はクローズする時間であっても美術館が特別開館するなど、六本木がアート一色に染まる一夜限りの芸術の祭典だ。本レポートでは、展示作品を中心に、その様子をお届けする。
六本木の海を行く「アートブネ」
今回のイベントにおける大きなプロジェクトのひとつが、大きな船にアーティストが装飾を施して展示する「アートブネプロジェクト」だ。一晩限りの"アートの海"となった六本木の街の各所に、アーティストたちの想像力を載せた船が浮かぶ。
Jampel Cheda+日比野克彦の「今日から明日丸」は、ブータンのアーティスト・Jampel Chedaが制作した旗をインスタレーション。六本木ヒルズ ノースタワー前の歩道に面した場所に置かれ、極彩色の旗が行き交う人たちの注目を集めていた。
「「みんなの家」丸」は、建築家・伊東豊雄らを中心とした、東日本大震災の被災地に人々の語らいと安らぎの拠点となる家を建てる「みんなの家」プロジェクトメンバーによる作品だ。陸前高田に古くから伝わる"海上七夕"の飾りをモチーフにしている
家庭用照明器具を搭載した「ライトアップフューチャー丸」は、中古家電を組み合わせサウンドスカルプチャを制作する宇治野宗輝の作品。この作品と、渋さ知らズオーケストラとのコラボレーションによるパフォーマンスも披露された。