Maxim Integratedは、高精度バッテリ残量ゲージ「MAX17050」のサンプル出荷を開始したことを発表した。

バッテリ残量ゲージの設計は、多くの場合クーロンカウント方式を採用しているが、同方式の場合、短期的には高精度ではあるものの、時間経過とともにドリフトが発生する傾向がある。同製品は、独自の電圧ベースの測定技術「ModelGauge」との組み合わせでクーロンカウンタ技術を改良した「ModelGauge m3アルゴリズム」を用いることで、長期間にわたる高精度と安定性を実現しており、競合デバイス比で消費電力を4分の1に、ソリューションサイズを3分の1に低減することを可能にすると同社では説明する。

特にModelGauge m3では継続的に少量の補正を行うため、バッテリの残容量値(SOC)が突然大きく変化することがないため、ユーザーは、経時劣化と最大バッテリ使用時間を含む、結果として通知されるバッテリの容量および残量の情報を信頼することが可能になる。

また同製品の機能は同社のパワーSoC「TINI」にも内蔵されており、より複雑なシステム設計に容易にアップグレードすることができるようになっている。

なお、提供パッケージは0.4mmピッチ、9ピンウェハレベルパッケージ(WLP)で、単価は約1.51ドル(1000個以上、FOB USA)からとなっている。

高精度バッテリ残量ゲージ「MAX17050」のイメージ