Texas Instruments(TI)は、低消費電力の医療/産業用画像処理向け8チャネル 100MSPS 12ビットA/Dコンバータ(ADC)「ADS5295」を発表した。

同製品は、サンプリングレートが100MSPSで、8チャネルを内蔵しながらチャネル当たりの消費電力80mW未満を達成。これによりチャネル密度の高い機器向けに基板の発熱と電力損失を低減することが可能tとなった。

また、一般的に使用されるデジタル機能を独自のデジタル処理ブロックに集積し、狭帯域アプリケーション向けにSNRを71dBFSと低ノイズを実現したほか、高調波の除去、出力データレートの低減を実現している。デジタル処理ブロックには、低周波ノイズ抑圧モード、複数のデジタルフィルタオプション、LVDS出力ピンのプログラマブルマッピング機能などのデジタル機能を内蔵しており、これにより、FPGAのコスト低減とLVDS出力回路の簡素化が実現でき、プリント基板の層数と原材料コストの削減に寄与することが可能だと同社では説明する。

さらに、チャネル当たり1本または2本のLVDSピンからのデータ出力により、インタフェースの配線数を削減。これにより、2線式インタフェースを実現し、シリアルデータレートとFPGAコストを低減することができるという。

なお、パッケージは80ピンHTQFP。価格は1000個受注時で70ドル。また、多様な条件で試験できる評価モジュール「ADS5295EVM」を299ドルで供給している。プリント基板のシグナルインテグリティ検証のためのIBIS modelもラインアップしている。

8チャネル 100MSPS 12ビットADC「ADS5295」