サイバネットシステムは1月15日、FPD欠陥検査システム「FPIS」の国内販売を開始したと発表した。

テレビなどの大型ディスプレイ分野は、グローバル競争が激化し、市場からの低価格化要求が高まっている。一方、スマートフォンやタブレットといった中小型ディスプレイ分野は市場が伸長しており、よりハイエンドの薄型・高精細なLCDや有機EL(OLED)パネルの開発が求められるようになっており、そうした厳しい状況下において、FPDメーカーは、開発製品の品質向上および開発プロセスの短縮が必要不可欠となっている。

中でもパネルの検査工程は、検査員の個人差による測定誤差や測定の手間による検査コストが課題となっている。同システムは、目視では検出困難な高精細ディスプレイの欠陥を、移動ステージを使用することなく検出することが可能な他、検査員の個人差に影響されない正確かつ定量的な評価を実現することが可能な検査装置。また、シリーズの1つである「高精度版」では、ディスプレイ内の全サブ画素1個1個の輝度を測定することが可能であり、画素ごとの輝度のバラつきを評価することができるため、、OLEDや4K2Kといった高精細LCDにおける正確な欠陥解析と検査時間の短縮化が図れ、製品の品質向上と開発から製造に至るコスト削減が可能になるという。

なお、同社の販売計画では、国内外合わせ初年度2億円、3年目には5億円を目標に掲げており、今後は、日本だけでなく、中国、台湾での販売も視野に入れていくとしている。

サイバネットのFPD欠陥検査システム「FPIS」。大型向け(左)と中小型向け(右)。