東芝は、横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)のビルマネジメントシステム(BEMS)を活用した業務・商業ビル部門での本格実証として、1月8日から開始される電力のピークカット量の最大化等を目的とした冬季のデマンドレスポンス(DR)実証に参画すると発表した。
YSCPは、日本型スマートコミュニティの構築や海外展開を実現するための取組みとして、経済産業省が2010年4月に「次世代エネルギー・社会システム実証地域」に選定し、進められて来ているプロジェクトで、天候・気温、インセンティブ単価(円/kWh)等の変数とDR発動によるピークカット量の相関など、さまざまな検証データを蓄積していく予定。今後は、住宅への実証範囲の拡大なども見込まれている。
今回実証は、地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)と統合BEMS、スマートBEMSを連携させ、前日の天気予報において、最高気温8度以下が予想される場合、電力需要ピーク時にDRを発動し、電力使用を最大限抑制するもの。同社は、DR発動を担うCEMSと統合BEMSの運用を担当し、横浜市内の対象となる大規模ビル6棟それぞれのBEMSにエネルギー最適化・効率化を指示する。
実施日数は、1月8日から2月22日までの間の10日程度で、DR対象ピーク時間帯は平日の17:00~20:00。DR発動条件は、最高気温8度以下の日で、ピークカット目標は最大20%。
大規模なオフィス・商業ビルを群管理して、BEMSを活用し、電力のピークカット量の最大化を図るDR実証は国内では初だという。