カスペルスキーは12月4日、企業向けのセキュリティ製品「Kaspersky Security 8.0 for Linux Mail Server」を発表した。2013年1月31日より販売を開始する。

Kaspersky Security 8.0 for Linux Mail Serverは、LinuxやFreeBSD環境で稼働するメールシステム向けの製品。マルウェア対策やスパムメール対策機能を搭載したアンチウイルス・アンチスパムなどのメールフィルタリング機能を提供する。

ライセンス参考価格はアンチウイルス機能を提供する「Kaspersky Anti-Virus for Linux Mail Server」が10ユーザー以上の利用で、年間1ユーザーが2790円(税別)。アンチスパム機能を提供する「Kaspersky Anti-Spam for Linux Mail Server」が同1860円(税別)。

8.0では、ゼロデイ攻撃および標的型攻撃からの保護機能「ZETA Shield」を搭載。ZETA Shieldは、未知の未知のマルウエアに対してシミュレーション環境での動作をリアルタイムに解析し、保護機能を提供する。

また、数百万のユーザーから収集したクラウドのデータベース「Kaspersky Security Network(KSN)」を利用したスパム対策機能が追加されたほか、従来のアンチウイルスエンジンといった機能も強化されている。

システム担当者向けには、これまでコマンドコントロールをWebコンソール管理に置き換えて、Webブラウザから簡単に設定や管理を行えるようにしたほか、既存のメースシステム環境と統合できるようにAmavisd-newに対応した。

カスペルスキー
プロダクトマーケティング部 部長
松岡 正人氏

同社の企業向け製品はリリース間隔があいていたが、カスペルスキー プロダクトマーケティング部 部長の松岡 正人氏は、企業での採用事例を紹介しつつ、「法人向けにも、セキュリティを実現し、ビジネスを安全に運営していくためのツールあるいは武器として、我々の製品を利用して頂くことが徐々に増えてきてる」と述べ、「2004年に日本での展開を始めてから、最初はコンシューマ向けが主であったが、エンタープライズやSMB向けのビジネスが非常に重要であると理解しており、今後、この分野に力を入れていく」と日本市場での方針を語った。