Xilinxは10月23日(米国時間)、同社の次世代設計環境「Vivado Design Suite 2012.3」が利用可能になったことを発表した。
同バージョンでは、デザインインプリメンテーションを加速する新たなリファレンスデザインが提供されたほか、新技術であるマルチスレッドプレースアンドルートテクノロジにより、マルチコアワークステーションの生産性が向上しており、デュアルコアプロセッサで従来ソリューション比1.3倍、クワッドコアで同1.6倍高速なランタイムを実現できるようになるという。
また、同バージョンにより同社FPGA「Kintex-7」および「Virtex-7」をサポートするターゲットリファレンスデザイン(TRD)のポートフォリオが拡張され、デザイナーの生産性を向上させることが可能になった。TRDが提供するインフラストラクチャデザインは、あらかじめ検証されているほか、パフォーマンスが最適化されており、デザイナーがそれぞれのカスタマニーズに対応して変更ないし拡張させることが可能となっている。
例えばKintex-7ベースのTRDでは、パフォーマンスを最適化したDMAエンジンとDDR3メモリコントローラによりエンドツーエンドで10Gb/sのパフォーマンスを実現するPCIeデザインを完全に統合したことで、Kintex-7の性能を最大限に引き出すことが可能となったという。
なお、従来のISE Design Suite Logic EditionおよびEmbedded Editionの保証期限内のカスタマは、Vivado Design SuiteのDesign Editionを追加費用なしに利用できるほか、ISE Design SuiteのDSPおよびSystem Edition のカスタマは、Vivado Design Suite System Edition をVivado High-Level Synthesisも含め追加費用なしに利用することが可能となっている。