ON Semiconductorは、スマートフォンのカメラモジュール向けのオートフォーカス(AF)制御用IC「LC898212XA-MH」を発表した。

同製品は、競合製品に比べ、低消費電力でノイズ障害が少ないのに加え、高速かつ高精度なAF収束を実現するほか、省スペースな設計が可能となり、より薄く軽いスマートフォンを実現できると同社では説明する。

具体的には、クローズドループ制御システムを持ったデジタルロジックとポジショニングセンサを使うための機能を備える。このクローズドループ構造は、オープンループソリューションに由来する電力消費を低くしながら、より正確なフォーカス制御を実現する。また、ポジショニングセンサ用の機能として、正確なセンシングを行うための定電流のD/Aコンバータ(DAC)とゲイン調整オペアンプを内蔵。ポジショニングセンサの出力は内蔵された10ビットA/Dコンバータによって読み込まれる。さらに、制御回路のフィルタ係数はI2Cインタフェースにより調整可能で、同製品が様々なアクチュエータとペアになったときに最適な収束時間を可能とする。加えて、画質に影響を与えるノイズを抑えつつ低消費電力化を実現させるための新しいPWM駆動方式も採用している。

なお、パッケージは鉛フリー、ハロゲンフリーの12ピンWLCSPで、すでに量産出荷を開始しているという。

スマートフォンのカメラモジュール向けのオートフォーカス(AF)制御用IC「LC898212XA-MH」