英ARMは、自社のGPU「Mali-T600シリーズ」に対応するPOP IPソリューションを発表した。TSMCの28nm HPMプロセス・テクノロジーで製造されるMali-T628/T678に最適化されているという。
同IPはARMのメディア・プロセシング部門とフィジカルIP部門が共同で開発したもので、最短の製品化期間で最良のARMプロセッサ実装を可能にするコア・ハードニング・アクセラレーション・テクノロジーであり、TSMCの28nm HPMプロセス・テクノロジーで製造されるMali-T628/T678に最適化されている。
そのため、同IPを使用しない実装に比べ、動作周波数を最大27%向上、実装面積を24%縮小、消費電力を19%削減することが実証されているという。
同IPは、最適化されたARMプロセッサやGPUの実装に必要な3つの要素で構成されている。1つ目は、特定のARMプロセッサとファウンドリ・テクノロジーに対応するArtisanフィジカルIPスタンダード・セル・ロジックとメモリ・キャッシュ・インスタンス。2つ目は、さまざまな構成や設計目標のプロセッサ実装で同社が達成した詳細な条件と結果を記録する総合的なベンチマーキング・レポート。そして3つ目は、フロアプラン、スクリプト、デザイン・ユーティリティ、POP実装ガイドなど、詳細な実装上の知識であり、これにより最終顧客は、低いリスクで短期間に同様の結果を出すことができるようになると同社では説明している。
なお、すでに既存ならびに新規ライセンシに対して同IPのライセンス提供を開始しており、実際のIPの提供は、2013年1月からを予定している。