インプレスR&Dは10月1日、電子書籍ストアの利用率に関する調査結果を発表した。調査は、同社の発行する電子出版に関わる人向けの電子雑誌「OnDeck weekly」の読者を対象に9月18日~20日に実施されたもので、有効回答数は661件となっている。
発表によると、電子書籍ストアのうち現在の利用率が最も高いのは「紀伊國屋書店BookWebPlus」で、全体の13.0%が「現在、利用している」と回答している。2位は7月にサービスを開始した「楽天kobo」で8.6%、3位はソニーの「Reader Store」で7.1%。2位と3位は電子ペーパー方式の専用端末でサービスを提供しており、1位の紀伊國屋書店も電子ペーパーの専用端末「Sony Reader」上でストアを展開していることから、「専用端末上でサービスが利用できること」が電子ストア利用の定着率に影響していると同社は分析している。
また、アマゾンの電子書籍サービス「Kindle」に関する質問では、30.4%が「日本でサービスが開始されたらすぐに利用する」と回答。この数値は紀伊國屋書店BookWebPlusの現在の利用率を大きく上回っており、Kindleに対する期待が非常に大きいことがわかる。
なお、同社が毎月1日に発売する「OnDeck monthly」の2012年10月号にも同調査の結果が掲載されている。OnDeck monthlyの価格はB5判のプリントオンデマンド版が1260円、電子書籍のEPUB3版が700円。同社では今回の調査を含め、電子書籍ストアの利用率調査を過去3回行っており、これらの調査データをまとめた調査レポートの発売も予定している。