三井情報(以下、MKI)は9月26日、NPO法人バイオグリッドセンター関西、京都大学などの大学・研究機関、製薬企業9社、及びITベンチャー企業との共同プロジェクト『バイオグリッドHPCIプロジェクト「新薬開発を加速する「京」インシリコ創薬基盤の構築」』に参画し、次世代スーパーコンピューター「京」を活用した創薬研究に取り組むことを発表した。

高度情報科学技術研究機構により次世代スーパーコンピューター「京」を活用する研究課題が2012年5月に公募され、MKIが参加するコンピューター創薬プロジェクトが全62件の研究課題のひとつとして採択された。

同プロジェクトは、「京」を用い約3,000万個の化合物と約350種類のタンパク質のマッチングを行い、数億通りとなる組み合わせの中から医薬品候補となる化合物探索を実施する。従来の創薬現場では、候補物質の予測、洗い出しに時間を要していたが、高性能かつ高信頼を追求した「京」による計算処理を用いることで化合物探索にかかっていた時間を大幅に短縮させ、新薬開発に役立てることが目的となる。

MKIは、主に立体構造に基づく医薬品候補化合物の探索と最適化の計算処理を担当し、京都大学及び産業技術総合研究所と連携し研究へ取り組む。

また、同プロジェクトでは、研究を通じて得られたコンピューター創薬の技術と創薬研究の仕組みを製薬企業や研究機関が利用できるインフラ基盤とすることで国内の創薬医療向上へ取り組む。

なお、参画機関は以下のとおりとなっている。

申請主体:NPO法人バイオグリッドセンター関西
大学、研究機関:京都大学・薬学研究科、(財)都市活力研究所、(独)産業技術総合研究所
製薬企業:アスビフォーマ、エーザイ、小野薬品工業、キッセイ薬品工業、参天製薬、塩野義製薬、大日本住友製薬、田辺三菱製薬、日本新薬
IT企業:京都コンステラ・テクノロジーズ、MKI