Wind Riverは、Yocto Projectベースの組み込みLinuxプラットフォーム「Wind River Linux」の最新版を発表した。

Yocto Projectベースのインフラ上で構築された「Wind River Linux」は、高い相互運用性によりプラットフォームに依存しないLinuxプロジェクトの実装に寄与することが可能。また、Yocto Project Compatibleのボードサポートパッケージ(BSP)とソフトウェアやミドルウェアとともに活用することが可能だ。

さらに、Yocto Projectとの互換性に加えて、商用Linuxプラットフォーム、最新のオープンソースクテノロジに基づく各種機能を備えた開発ツール、グローバルなサポートとメンテナンス、サービスなどが同社より提供されるほか、ARMやIntel、MIPS、Power Architectureをはじめとする多数のハードウェアをサポートしており、カスタマの多様なニーズに合わせた、幅広いパッケージと価格帯で提供されている。

Linux Foundationが主導するYocto Projectは、ハードウェアアーキテクチャに関わらず、組み込みLinuxベースのシステム開発を支援するテンプレート、ツールメソッドを提供するオープンソースの共同プロジェクトだ。共通のビルドシステムと共同開発されたテクノロジが提供されるため、開発者にとって有用な出発点となる他、作業の重複や不要なメンテナンスを省くことができるという特長がある。

同社は、Yocto Projectの創設メンバーの1社で、諮問委員会のGoldメンバーであり、Yocto Projectの主要なメンテナーやテクニカルリードも擁している。Yocto Project環境に広く参加し、支援していることで、クロスプラットフォームの互換性やコンポネントの相互運用性の向上につながるとしており、これによりYocto Projectとの互換性を確保し、共通するツールや手法を使用した開発の促進がなされ、フラグメンテーションを減らすことが可能になるとする。また、ツールや手法がアーキテクチャに依存していないことが保証されるため、ソフトウェアやミドルウェアの移植性が高まり、拡張性やメンテナンスのコストを削減できるとしている。