旭化成エレクトロニクス(AKM)は7月23日、世界最小クラスの携帯機器向け3軸電子コンパス「AK8963C」を発表した。
同製品は、パッケージサイズの小型化をさらに進め、従来品の「AK8975B/C」と比較して約半分の53%とした。また、独自のシリコンモノリシックホール素子と磁気収束板を用いて、3軸磁気センサを1チップ化したことにより、高性能な3軸電子コンパスを実現した。一般的な半導体製造工程を用いた大量生産が可能であり、急拡大するマーケットへの安定供給に対応する。
さらに、ホール素子の優れた特性を活かし、従来品の4倍となる世界最大の磁気測定範囲を実現しており、過酷な磁場環境にあるプリント基板上での電子コンパスのレイアウトの制約を緩和し、機器設計の自由度を向上させている。測定範囲は±4900μT、測定分解能は0.15μT/LSB、0.6μT/LSBの2つから選択できる。測定時の電流は測定周波数8Hzで平均280μA(typ.)。インタフェースは、I2Cバスインタフェースと4線式SPIから選べる。
なお、パッケージは1.6mm×1.6mm×0.5mmサイズの14ピンWL-CSP。すでに量産出荷を開始している。