試してみようVDI-in-a-Box

前置きはこれくらいにして、実際に試してみよう。百聞は一見にしかず、エンジニアであれば触れてみたほうが実感として理解しやすいはずだ。

ここではHP ProLiant ML350 G6サーをハードウェアとして採用してセットアップを紹介する。

  • プロセッサ Intel Xeon E5620クアッドコア1基
  • メモリ 6GB
  • ディスク 1TB

仮想化機能が搭載されたプロセッサを選択する点に注意しておきたい。ラックマウントモデルやタワーモデルのサーバ機でも、古いモデルに搭載されているプロセッサは仮想化機能を持っていないものがあり、そういったハードウェアは仮想マシンとして使用するOSなどでサポート外となることがある。

ハイパーバイザとしては、VDI-in-a-Boxと同じCitrix製のXenServerを選択。バージョンは6.0.2をインストールした。

XenServerのインストール自体は簡単だ。CentOSをインストールするような要領でインストールしていけばよい。

XenServerのセットアップの画面

次の状態にまでなれば、ディスプレイをはずしてサーバとして動作させておけばよい。あとは管理ツールからの操作となる。

XenServerのコンフィギュレーション画面。この後はXenCenterからの設定になる

http://XenServerのIPアドレス/ にアクセスすると、XenCenterへのリンクが表示される。リンクにしたがってXenCenterをインストールし、XenServerに接続する。

XenCenterの初期画面

各ハードウェアのパフォーマンスも監視できる

次に、ダウンロードしてきたVDI-in-a-BoxをXenServerへインポートする。最終的に次のようにvdiManager(インポートした結果、vdiManagerがXenServerに追加される)のコンソールが表示されれば準備完了だ。

vdiManagerの導入画面

コンソールが表れ、管理者用アドレスが表示される

コンソールに「To access the console go to https://IPアドレス/admin」といった文字列が出力されているので、これをメモしておく。

ブラウザからVDI-in-a-Box管理コンソールにアクセス

vdiManagerのコンソールに出力されたURLにアクセスしてセットアップを継続する。以降の作業は基本的にPRODUCT DOCUMENTATION - Citrix VDI-in-a-Boxに記載されている方法通りに作業を進めていけばよい。作業にあたっては、XenServerが所属しているネットワークセグメント内にDHCPサーバがあること、Windowsのボリュームライセンスを取得していること、などが必須となる。このあたりは事前に準備しておこう。

いよいよVDIで使用するクライアントOSの準備になるが――当初はWindows 7の導入を予定していたものの、求められるハードウェアスペックが想定以上に高く、手元の古いマシンでは対応できそうになかった。余裕を持って見積もると、2、3台がいいところ。これではVDIのメリットが小さく、さすがに厳しいと言わざるをえない。これまでの経験上、ハードウェアリソースに余裕がないと予期せぬ事態に陥るケースが非常に多い。スケールアウトも適用をはばかりたくなるレベルだ。

悩んだ末に、今回は仮想PCとしてWindows XP SP3 32bitをセットアップすることにした。ちなみに、VDI-in-a-Box自体は当然ながらWindows 7 SP1 32/64ビットにも対応している。

ブラウザから上記URLの管理コンソールにアクセスすると、管理者名とパスワードの入力を求められる。ここはユーザー名vdiadmin、パスワードkavizaが設定されているので、この値を入力してログインする。

VDI-in-a-Boxのログイン画面

基本的に手順にしたがってセットアップを続けていけばよい。

ログイン後、手順が紹介される

必要な情報を入力

データストアの設定画面

最初のセットアップではまだグリッドが存在しないので、グリッドの作成では「Create a new VDI-in-a-Box grid」を選択する。

続いてグリッドの設定

最後にグリッドの名称と、ユーザー管理用データベースを指定すれば完了

ここまでセットアップしたら、一旦作業を止め、仮想PCのセットアップを実施する。

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