Facebookのキャンペーンアプリは、単なる懸賞だけでなく、モニターやアンケート、写真コンテスト等様々な用途で活用出来るマーケティング・ツールですが、効果的に実施するためには、目的やフェーズに合わせてキャンペーンの種類を使い分けることが重要です。

こんにちは、モニプラ運営事務局マーケティングチームの高橋です。

今回は、SMMLabの運営母体であるアライドアーキテクツが提供するFacebookキャンペーンアプリ「モニプラ for Facebook」で、2012年5月に開催された150件強の最新Facebookキャンペーン実施データから、目的とフェーズに合わせたキャンペーン手法のポイントを考えてみたいと思います。

あなたがFacebookマーケティングに取り組む目的は何ですか?

・顧客からの声を収集する
・顧客とのコミュニケーションを図る
・自社サイト(ブログ)への導線
・ブランドPR
・時代の流れに乗るため…?!

さまざまな目的があると思いますが、Facebookページを運用するための基本概念は集客(ファン獲得)と運用(エンゲージメント醸成)を繰り返しながらロイヤリティーの高いユーザーとコミュニケーションをとるところにあります。

Facebookマーケティングを難しくしているのは、Facebookページの情報が基本的に既存の登録者(ファン)にしか流れないこと、そして既存ファンであっても支持をアクションで示さないと情報配信率が低下するということにあるでしょう。いくら内容を精査して投稿を繰り返しても、聴衆となるファンがいなければひとり言で終わってしまいます。そこで、まずはFacebookページの情報配信の母数として十分な数のファンを獲得できるかが、Facebookページの運営をスタートする上でのカギとなります。

反対にいくらファンを囲い込んでも、発言(投稿)を行わなければ、忘れられてしまう存在となりかねません。またいくら投稿を繰り返してもファンから支持を得ない限り、既存ファンへの情報の到達(リーチ)も低迷してしまうという可能性もあります。まずファンを獲得する、獲得したファンとエンゲージする、既存ファンから派生するクチコミを作る、既存ファンから新規ファンを獲得する。Facebookはそれぞれのフェーズでのアクションの相関関係が強いプラットフォームといえるでしょう。

そこで役立つのが、Facebook上でのキャンペーン開催です。Facebook上で開催出来るキャンペーンは、アンケートやモニター集めなどといった具体的な結果だけでなく、新規ファンを獲得する、既存ユーザーとのエンゲージメントを図るといった目的を実現するのに役立つ様々な形式があります。いったいどのような形式のキャンペーンを行うと一番効果を発揮するのか、実際の実績データを元にご説明いたします。

(1)キャンペーン形式と参加ハードル

2012年5月にモニプラ for Facebook上で実際に開催されたキャンペーン(約150案件)を、キャンペーン形式別に可視化しました。やはり、ユーザーに求められるアクションがファンになるだけといった参加ハードルの低い、スピードくじ、プレゼント(懸賞)、投票形式のキャンペーンは平均参加人数も1,500人超えとなり、アンケート回答形式、投稿形式、モニター形式と参加ハードルが高くなるにつれて参加者数が減少していくことが確認できました。次にキャンペーン形式別に参加ユーザーの傾向を見ていきましょう。

(2)参加ハードルと参加者のFacebookアクティブ率

キャンペーンの形式別に参加ユーザーのFacebook活用傾向を確認してみると面白いことが分かりました。参加ハードルが高いキャンペーンほど、参加者がFacebookをよりアクティブに使っているユーザー(友人数が多い/週間平均アクション回数が多い)に集中していることが分かります。また、平均友人数が平均アクション数に相関しているといえます(相関係数=0.94)。

(3)キャンペーン形式と既存ファン参加率

キャンペーンを開催した際に、すでにFacebookページのファンであるユーザーが、全体のキャンペーンの参加者に占める割合を出してみました。アンケート、投稿、モニター形式は、すでにファンである人の参加率が大きいことが分かります。裏を返すと、一度ファン数を伸ばしたあとに、既存ユーザーとのエンゲージメントを図るために該当形式を利用すると、さらなる参加者数の獲得と、参加者の友達へのリーチを見込むことができます。

【結論】

Facebookキャンペーン開催後1ヶ月の「いいね!」減少率はキャンペーン期間獲得率に比較して‐5%以内にとどまり、リーチ・ユーザーエンゲージメントを上げるためのページ運用者の力を十分発揮できるベースをキープしている。

キャンペーンの参加ハードルが高くなるに反比例して、見込参加人数は減少し、参加ハードルの高いキャンペーン形式の参加者は既存ファンの比率が高くなります。集客(ファン獲得)から運用(エンゲージメント)を行う中で、まず効率的に参加ハードルの低いキャンペーンで集客を行い、その後既存ファンとのエンゲージメントを図るために、アンケートや投稿などを行うことが効果的なことが数値を持って実証されました。

また、フォトコンテストはモバイル比率が一番高いことも数値として確認できました。参加ユーザーの友人数もFacebookアクション数も多いことから、常にモバイルを活用してFacebookを能動的に利用されているユーザーであることがうかがえます。

集客を目的としたキャンペーンを行う際にはもう一つポイントがあります。それは先にもご説明したFacebookの「基本として情報は既存ファンのみに配信される」という性質に依存します。新規ファンを獲得するためには下記のようなFacebookキャンペーンへの導線を作る必要があります。

・Facebook外で宣伝活動を行いFacebookページのキャンペーンアプリへ導線を作る(自社サイト、ブログ、メール配信)
・既存ファンにアクションを起こしてもらいクチコミ力を利用する
・Facebook広告を利用して既存ファン以外への露出を図る
・すでに潜在ユーザーを持っているアプリ/プラットフォームを活用する

Facebookページ上だけでキャンペーン告知を行っているだけでは既存ファンのみにしか響きません。ターゲットと予算を吟味し、的確なキャンペーン告知を行うことが成功へのカギとなりますので、ご注意ください!

さて、Facebookファンを獲得し、その後のエンゲージメント運用に効果を示すキャンペーンですが、「懸賞」をフックにキャンペーンに参加しても、キャンペーン終了後に「いいね!」解除をしてしまう、いわゆる「懸賞ユーザー」についての懸念もあるのではないでしょうか?

そこで実際に多数のファン獲得につながった事例を基に事後検証を行いました。

事例1:飲料品商品ページ

1.1万人強のファン獲得につながった某飲料品商品ページのアンケートキャンペーン。キャンペーン終了1ヶ月後のファン離脱率はたったの4.4%。現在も総計1万2千人以上のファン数をキープしています。また、ファン獲得のみならず、参加時にユーザーから獲得したアンケート結果もこのキャンペーンの大きな成果の一つでした。

事例2:通信系企業ページ

キャンペーン参加直後に当選結果が分かるスピードくじをご利用された、某通信系企業様のキャンペーンは2ヶ月で1.3万人のファン獲得となりました。その後、連続して8回のスピードくじを実施、新規参加者が全体参加数の約34%、すなわち残りは既存ユーザーからのエンゲージ結果となりました。その場で当選結果が分かるスピードくじですが、継続して参加者数を超える「いいね!」獲得につながり、キャンペーン終了1週間後の離脱率は-0.5%にとどまっています。

事例3:某金融系企業ページ

こちらは新規ファン獲得を目標として、ハードルの低いプレゼントキャンペーンとスピードくじキャンペーンという2回のキャンペーンを実施。ファン数を3,000弱から45,000超と短期間で飛躍させました。第一回目のプレゼントキャンペーン終了14日後(当選発表7日後)のファン離脱率は0.05%、第二回目のスピードくじキャンペーン終了後70日時点でもファンの減少率は7%に満たず、継続した人気を誇っています。

事例4:某不動産系企業ページ

初回でチャレンジしたフォトコンテストは、やはりハードルが少し高かったためか、プレゼントキャンペーンの数値と比較するとやや物足りない1,000前後のいいね!獲得に留まりました。しかし、フォトコンテストはFacebookアクティブなユーザーの参加が多いため、キャンペーン終了後のファン増減率はほぼ0に近い数値となりました。第二回目のスピードくじに関しては順調に新規ファン獲得に貢献し、キャンペーン終了後1ヶ月のファン離脱率は-2.4%となっています。

事例5:某アパレル系企業ページ

アパレル企業が企画したアンケートキャンペーンは実際の参加者数の半分以上が既存ファンとなっていました。既存ファンとのエンゲージメントを図るキャンペーンとして効果を発揮していることが確認できます。また、実際にキャンペーンに参加してファンとなったユーザーの2倍のファン数をキャンペーン期間内に獲得できています。まさにクチコミシェアからのファン獲得です。継続してファン数は増加をたどっており、キャンペーン終了後のファン数減少はありませんでした。

事例6:某大手食料品商品ページ

こちらは初回からハードルの高いユーザー投稿キャンペーンを行いましたが、目玉賞品に合わせて、副賞の当選数を多くすることにより6,000人を超えるユーザーを獲得しました。企業ページではなく、商品ブランドの独自ページであるにも関わらず、参加者数プラス1,000名のファンをキャンペーン期間内に獲得しています。投稿から派生しているクチコミの力と言えるのではないでしょうか。キャンペーン終了2週間後のファン増減率はおよそ-1%に留まりました。 以上、6例ほど事例をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか? Facebookページのファンを獲得する目的は、その後のエンゲージメント醸成にありますので、この数値はあくまでも、各企業様がさまざまに工夫したタイムライン運用を行った上での結果となります。

しかし今回の検証で、キャンペーンにより獲得したユーザーが、賞品だけを目当てに参加し、すぐにファンから離脱するいわゆる「懸賞ユーザー」だけではないことはお分かりいただけたのではないでしょうか。Facebookキャンペーンはユーザーにとっても、企業やサービス、商品との新しい「出会い」のきっかけになっているのです。

今回ご紹介しましたポイントを是非ご参考いただき、目的とフェーズを踏まえた効果的なキャンペーンをご企画ください。

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