米Googleは6月6日(現地時間)、マップサービスのアップデートを発表した。徒歩でしかいけない場所にもStreet Viewを拡大し、モバイル版のGoogle Mapsアプリにオフライン機能を、モバイル版Google Earthアプリに精細な3Dモデル表示を追加する。

タホの雪道をスキーに乗って撮影するLuc Vincent氏(エンジニアリング・ディレクター)

Googleは自動車に全方位カメラを搭載してStreet View用のイメージを撮影し始め、さらに三輪自転車、スノーモービル、トローリーなども使ってデータ収集の範囲を広げてきた。それでも、これまでは車輪がついた乗り物が入り込めないところはStreet Viewの対象外だったが、新たにバックパックのようにカメラを背負えるStreet View Trekkerを作成し、グランドキャニオンの遊歩道など徒歩でしか入り込めない場所の撮影を開始した。

Google Mapsのモバイルでのオフライン利用はユーザーから多数のリクエストが寄せられていた機能だという。オフラインは特定のエリアなどのマップデータをあらかじめキャッシュしておく機能で、ビルの奥などデータサービスが利用できない場所でも保存されたマップが表示される。まずは数週間内にリリースされるGoogle Maps for Androidで利用可能になる。

Google Earthは2006年からテクスチャ付きの3Dモデル表示をサポートしているが、モバイルデバイス用でもメトロポリタン地域を3D表示できるようになる。これは新しいイメージレンダリング・テクニックと立体的な景観を自動的に作成する最新のコンピュータビジョンによって実現したもので、モバイルデバイスにおいて都市が精細に表示される。

Googleはソーシャルマッピング「Map Maker」や「Report a Problem」ツールを通じてユーザーから寄せられたフィードバックを基に日々マップデータを編集している。同日よりMap Makerの南アフリカとエジプトでの提供が始まり、また来週にはオーストラリア、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグ、ニュージーランド、ノルウェー、スイスなどでも利用可能になる。