アドビ システムズは、「Adobe Creative Suite 6日本語版」を5月11日に発売すると発表した。今回の販売方法には、「パッケージ版」と本体価格のみの「ダウンロード版」に加え、月間または年間契約でアプリケーションを利用できる「サブスクリプションプラン」を用意。ユーザーが必要に応じて新バージョンを導入できるよう、複数の方法が用意された。
今回のリリースではすべてのアプリケーションが「CS6」へとバージョンアップする。そして、「Design Premium」は「Design & Web Premium」へ統合され、Creative Suiteとしては4つの製品に変更された。また、システム構成としてMac OS X版はSnow Leopard(Mac OS X v10.6.8)またはLion(Mac OS X v 10.7)が必要となる。
なお、各Creative Suiteに収録されるアプリケーションについては本稿3ページを参照してほしい。
「アプリをレンタルする」サブスクリプションプラン
「CS6」の購入方法として注目されるのが「サブスクリプションプラン」だ。これは前バージョンから導入された購入方法だが、まだ利用したことがない、どんな仕組みか分かりにくいと感じる読者も多いのではないだろうか。簡単に言ってしまえば、サブスクリプションプランとは「アプリケーションの期間レンタル」。年間あるいは月間という期間内で、最新アプリケーションを好きなだけ利用できるというものだ。例えば、普段の仕事ではそれほどバージョンアップの必要性は感じないが、取引先の要望でどうしても最新環境で作業しなければならなくなった、なんていうときに、必要な期間だけ最新のCS6を利用できる。
このサブスクリプションプランのなかでMaster Collectionに相当する「Creative Cloudプラン」では、年間プラン/5,000円(月額)または月々プラン/8,000円(月額)を支払うことですべてのCS6アプリケーションが利用可能だ。なお、2012年8月31日までは、Creative Suite 3.x/4/5/6のユーザーを対象に「発売記念版」として年間プラン/3,000円(月額)も用意される。
Adobe Creative Cloud メンバーシップ
年間プラン(月額) | 月々プラン(月額) | 学生・教職員個人版(月額) | 発売記念版(月額) | |
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Creative Cloud | 5,000円 | 8,000円 | 4,000円(年間プラン) | 3,000円(年間プラン) |
また、単体製品でもサブスクリプションプランが用意され、こちらは各アプリケーションごとに年間プラン/2,200円(月額)、月々プラン/3,200円(月額)となる。
単体製品サブスクリプション価格
製品名 | 年間プラン(月額) | 月々プラン(月額) |
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Adobe Photoshop CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe Illustrator CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe InDesign CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe Dreamweaver CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe Flash Professional CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe Premiere Pro CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe After Effects CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe Audition CS6 日本語版 | 2,200円 | 3,200円 |
Adobe SpeedGrade 英語版 | 2,200円 | 3,200円 |
今回のCS6からアップグレード対象となる過去バージョンが変わり、以前は過去3バージョンだったのに対して、CS6では主要1バージョンまでがアップグレード対象となる。2012年12月31日までは期間限定でAdobe Creative Suite 3.x/4からCS6へのアップグレードが可能だが、来年以降はアップグレードできなくなるため、パッケージ(またはダウンロード)版にするか、サブスクリプションプランにするか、コストを試算しながら決定すると良いだろう。なお、製品版の価格については、本稿の最終ページを参照のこと。