STMicroelectronicsは、ユーザーのモーション検知およびカメラの手ブレ補正機能の両方を可能にする、デュアルコア・ジャイロ・センサ「L3G4IS」を発表した。同製品のアーキテクチャを活用することで、1個のジャイロ・センサで2種類の異なる機能を実現できるようになるため、携帯電話、タブレット、その他スマート・コンシューマ機器の小型化、システム簡略化、およびコスト低減が可能になると同社では説明している。

同製品は2種類の機能向けに最適化された個別の出力経路が4mm×4mm×1mmのパッケージに搭載されている。携帯電話・タブレットのメーカーは、仕様の異なる2種類の専用センサの代わりに、1個のジャイロ・センサでモーション検知とモバイル・カメラの写真をより鮮明にする光学手ブレ補正機能に同時に対応できるため、動作信頼性の向上、外形のスリム化および低コスト化が可能になる。

また、バッテリ駆動の携帯型機器の低消費電力化に向け、パワーダウン/スリープ・モードの他、より高度な電源管理を可能にするFIFO(first-in first-out)メモリ・ブロックを内蔵している。個別のI2C・SPIインタフェースを通してデータ出力を行い、設定可能なローパス/ハイパス・フィルタなどのデジタル機能を搭載している他、温度センサも内蔵しており、動作電源電圧は2.4~3.6Vとなっている。

なお、同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、2012年第2四半期に量産を開始する予定。単価は、大量購入時に約3.9ドルとなっている。

デュアルコア・ジャイロ・センサ「L3G4IS」の製品イメージ