大日本スクリーン製造(DNS)は、毎時800枚の高速洗浄能力を実現したスクラバ方式の枚葉式ウェハ洗浄装置「SS-3200」を開発し、2011年12月から販売を開始すると発表した。
近年の半導体デバイスは、回路の線幅が10nmに迫るほどに微細化が進み、同時に、回路を立体的に形成する多層化も進んでいる。このため、より優れた洗浄性能で歩留まりの向上が期待できるスクラバ方式のウェハ洗浄装置へのニーズが高まるとともに、製造工程の効率化にもつながる装置の高速化が求められている。
今回同社が開発したSS=3200は、このような業界の動向に応えたスクラバ方式の洗浄装置で、優れた洗浄能力と高い安定性に基づくプロセス性能を兼ね備え、高い生産性を実現している。
具体的には、新開発のウェハ高速搬送機構を採用するとともに、制御プログラムを一新し、洗浄処理ユニット(チャンバ)の数を増やすことなく、従来比約2倍の毎時800枚という実用処理能力を実現した。また、現行機種「SS-3100」で高い評価を得ているプロセス性能や、8つのチャンバ構成によるコンパクト設計を継承しながら、半導体デバイスの超微細化や立体構造化にも対応している。さらに、操作性やメンテナンス性に優れている他、製造工程の複雑化や工程数の増大で課題となるエネルギーの消費量削減にも貢献する。
なお、同装置はSEMICON Japan 2011(12月7日~9日、幕張メッセ)に出展される。