半導体製造装置大手の東京エレクトロン株式会社(TEL)とASMLは、先端リソグラフィ分野であるEUV技術、および液浸ArF技術において最新装置環境を整え、共同開発を加速することで合意したことを発表した。

すでに両社はEUVの基礎検証やカスタマ向け評価を共同で行ってきた経緯があるが、今回の合意は、これまでの取り組みを拡張し、22nmおよびそれ以細のパターニングにおいて重要な技術となるEUVと、現在の先端デバイス製造の主流である液浸ArF技術の延命に対するカスタマニーズの増加に対応しようというもの。今回の先端技術戦略強化により、20nm以細のデバイス開発に向けた最善なリソクラスタ(露光装置と塗布現像装置)を提供することが可能となる。

この取り組みの一環として、両技術分野で新たに次の2拠点の環境整備が行われる予定。これにより、ASML本社開発拠点に、TELのEUV向け塗布現像装置が導入され、ASMLの量産向けEUV露光装置「TWINSCAN NXE:3300」と共同で評価を進めることで、2012年以降の22nmプロセス以細の微細プロセス向け装置技術の確立を目指すという。また、液浸ArFとしては、東京エレクトロン九州株の合志事業所にNA31.35の液浸ArF露光装置を導入し、さらなる性能性向上を研究していくとしている。