日本語フォントも刷新! グーグル、Android 4.0発表会開催

グーグルは10月25日、Android 4.0の概要を紹介する発表会を開催した。発表会には、Android グローバルパートナーシップ ディレクターのジョン・ラーゲリン氏が登壇。先日発表された同OSのリードデバイス「Galaxy Nexus」の実機を手に、デモを交えながら主な機能を紹介した。

ラーゲリン氏はまず、Androidの現状を振り返った。毎日55万台がアクティベーションされ、新規登録数は累計1億9000万件以上、デバイス数は400種類以上に及ぶことを紹介。さらに、Androidマーケット登録アプリ数が30万件を超えたことにも触れ、「デベロッパーが気持ち良く開発できる環境も揃えられていると自負している」とコメントした。

続いて氏は、先日発表されたGalaxy Nexusを披露。同端末は、韓Samsunと米Googleが共同で開発したもので、外観のデザインも含めてGoogleの意向が色濃く反映されているという。特にこだわった点として、曲線状に設計された端末背面や端末上部の厚さなどを挙げた。

ラーゲリン氏がAndroid 4.0において特に強調したのが、スマートフォンやタブレット端末、さらにはより大きなスクリーンを持つ端末まで、さまざまなデバイスを広くサポートする点。Android 3系はタブレット端末をターゲットとして最適化を施しており、スマートフォンには適用しづらかったが、Android 4.0はすべての端末で採用できるようになっている。

そのほかに紹介されたAndroid 4.0の主な機能は以下のとおり。

• 新フォント : 英語フォント「Roboto」だけでなく、日本語フォントに関しても「モトヤフォント」というフォントを新たに採用。「以前よりも美しいデザインでWebやアプリを楽しめるようにになっている」(ラーゲリン氏)。
• 操作の柔軟性が向上 : アプリケーションのサイズ変更や、アイテムのドラッグ&ドロップによるフォルダ作成が可能になった。
• スクリーンショットの取得 : 電源ボタンと音量ボタンの同時長押しでスクリーンショットが撮れるようになった。
• 顔認証による端末アンロック : PINコード以外にも、ユーザーの顔をカメラに映すことで本人であることを認証しロックを解除する機能を搭載。ただし、「エンタテイメント要素の高い機能でセキュリティを向上させるものではない」(ラーゲリン氏)という。今後、顔の筋肉の動きなどを認識し、写真と実物を見分ける機能なども搭載していく予定。

加えて、Android 4.0に初期搭載されているネイティブアプリの特徴として、以下のような機能も披露された。

• Gmail : ジェスチャーによる操作をサポート。例えば、メールの本文表示画面でディスプレイにタッチした指先を左右へすばやく移動させれば、前後のメールが表示される。
• アプリ管理 : 裏で動いているアプリケーションがどれくらいのデータ通信を行っているかを可視化することが可能。通信容量に上限を設定することもできる。これにより電池の消費量をある程度管理できるようになる。
• カメラアプリ : 撮影中に画面をタッチすることで、焦点を合わせる部分を指定することが可能。「ゼロシャッターラグ」と呼ばれる機能も搭載され、撮影ボタンを押した瞬間にシャッターが切れるようになった。また、赤目補正や色調変更といった写真の加工機能や、端末内の写真を共有する機能も組み込まれている。
• Peopleボタン : 電話番号やメールアドレスに加えて、SNSのサイトも登録できる。
• 電話応答機能 : 電話がかかってきた際に簡単な操作を行うだけで、「後でかけ直します」といったメッセージをSMSで送ることができる。
• NFCによるアプリ通知 : アプリ起動中の端末を他の端末にタッチすると、NFCによってアプリの情報が送られる。タッチされた方の端末には、該当アプリのAndroidマーケットのページが自動的に表示される。
• 日本のエリアメールに対応 : 地震速報などを受信できるアプリが組み込まれた。

Galaxy Nexusの国内販売は、NTTドコモが年内に開始する予定。