村田製作所は、フィンランドVTI Technologiesの全発行済株式を、自社の完全子会社Murata Electronics Europe(オランダ)(MEH)が取得することについて、VTIのすべての株式保有者との間で合意、2011年10月10日付で株式売買契約を締結したことを発表した。買収金額は、負債を含め1億9500万ユーロ(約200億円)で合意しており、当該取得対価はMEHの手元資金から支払うことを予定している。

今回買収は、法令などに基づく許認可の取得、およびその他株式売買契約に定める諸条件の確認を行なったうえで6カ月以内に完了する予定。買収完了後にVTIはの完全子会社となる。

VTIは、1991年に創業されたMEMS技術を基盤とするセンサメーカーで、独自の3D MEMSテクノロジーを使った自動車産業向け、医療機器向けSiベースの容量センサの開発および製造を行っており、その製品は加速度、傾斜、衝撃、振動、角速度、圧力の測定に利用されている。特に、自動車産業用低G加速度センサおよび心調律管理(カーディアック・リズム・マネジメント:CRM)では世界トップクラスのメーカーとなっている。 、 村田はVTIの買収により、センサ事業において、すでに高いプレゼンスを有する民生向け用途市場に、VTIが重点的に取り組んでいる自動車産業向け、および医療機器向け市場の事業基盤が加えることで、開発力、販売力の強化を図る。