ゼットエムピー(ZMP)は8月22日、次世代自動車研究用プラットフォーム「RoboCar MEV」のベース車両として、トヨタ車体製小型電気自動車「COMS」(コムス)を採用した「RoboCar MEV-C」の発売を開始したことを発表した。用途は、次世代自動車の安全技術や、エコ走行といった環境技術、自律移動ロボットの研究・開発を想定している。
COMSを採用した理由は、車体が小型かつ軽量であること、市販車として10年の販売実績があって高信頼性が確保されていることの3点。ユーザがより安心して研究開発に活用できるものと考えての採用である。
価格は、ドライブバイワイヤ高精度車速センサを搭載した「Type A」が281万4000円(税込)、Type Aにステアバイワイヤを加えた「Type B」が491万4000円(税込)、それにさらに自動ブレーキシステムや同社オリジナルのセンサ類を加えた「Type C」が701万4000円(税込)から。
なお、ZMPオリジナルのセンサ類とは、画像認識システム「RoboVision」、GPS・気圧・湿度・温度が一体となったセンサ「POSITION-Z」、9軸ワイヤレスモーションセンサ「IMU-Z」となっている。そのほかオプションのセンサとしては、前後のバンパセンサとしてレーザーレンジファインダを搭載可能。計測機器としてはPCを利用。
クルマの仕様は、まず種別が原動機付き自転車/ミニカーで、駆動は後軸インホイールモータ方式。サイズは、全長2.3m×全幅1m×全高1.6m。ホイールベースは1.7m、空車重量は310kg。サスペンションは前後ともにダブルウィッシュボーンで、ブレーキは4軸油圧式ドラム方式。インホイールモータは三相交流モータで、定格出力は0.29kW×2。車内通信規格はCAN。電源は鉛蓄電池が標準仕様だが、オプションとしてリチウムイオン電池が用意されている。
そのほかのオプションとして、タンデム(前後)およびパラレル(横)のふたり乗り車両も選択可能。