ゼットエムピー(ZMP)とエイチアイは、エイチアイのソフトウェア技術を組み合わせた、ZMPの製品開発コア技術の使用権を、自動化・省力化を推進する業務用機械メーカー向けに販売するライセンス事業を開始したことを発表した。すでにZMPにてライセンス希望企業からの問い合わせを受け付けており、費用は、メーカーの用途に応じたカスタマイズ費用と、量産時の生産数量に応じたライセンス料金が予定されている。

同ライセンスの対象は物流関係の搬送車、業務用掃除機、警備車両、芝刈り機、農業機械などとなっており、提供する技術の主な内容は、障害物回避や、作業させたい場所を設定する入力部分のGUI、マップに基づいたプランニング(作業ルートの自動生成、所要時間、速度設定など)、遠隔監視、遠隔操作、遠隔追跡管理システムなどとしている。

一般に、1から自律移動技術の実装を行うには、まず基礎研究を行い、続いて試作機の設計・制作を行って実験による検証をする必要があり、このスタートアップには少なくとも数億円の投資と、数年の開発期間が必要であるといわれている。

メーカーは、両社よりプラットフォームおよびコア技術のライセンスを受けることで、基礎研究無しに、両社の経験に基づいて作られた試作機で実験を始めることができるようになるため、初期費用の削減、開発期間の短縮などが可能となり、いち早く国内外への製品展開を行うことが可能となるという。

製品開発の流れと今回のライセンス提供による効果

なお両社では、アジア市場や、高齢化の進む先進国において、自動化・省力化ニーズが高まると見ており、ライセンス事業を通じて、自動化を推進したい機械メーカーとともに、短期間で自動化技術を搭載し、ロボット製品を世界に向けて販売したいとしている。

今回のライセンスにより提供されるコンポーネント