TIのピエゾ・ハプティクス・ドライバ「DRV8662」の利用イメージ

Texas Instruments(TI)は、携帯機器および工業用製品向けにピエゾ・ハプティクス・ドライバ「DRV8662」を発表した。同製品はすでに4mm×4mm×0.9mmのQFNパッケージで供給中で、1,000個受注時の単価(参考価格)は1.75ドルとなっている。また、評価モジュールも参考価格100ドルで提供されている。

同製品は、ピエゾ・モジュールにより、1.5msの立ち上がり時間と薄い製品形状、そして広周波数振動を提供しており、105Vの昇圧型コンバータ、パワー・ダイオードおよび50~200Vppの完全差動アンプを集積していることから、モーターなど慣性を利用したアクチュエータでは実現不可能なハプティクス(触覚・力覚)エフェクトが実現でき、同種の製品と比較してソリューション全体のサイズを50%縮小できるほか、高効率のトランスレス設計によって、ソリューション全体のコストを40%低減できる。

また、50~680nFの静電容量のピエゾ・アクチュエータを300Hzで駆動できることから、機器の特定範囲に限定したフィードバックや、ユーザーと機器との間でやり取りする情報の種類や内容によって振動やパルスの周波数を変化させるなど、はば広い高分解能ハプティクス・エフェクトを実現可能となっている。

さらにトランスレス設計および、3.0V~5.5Vとバッテリ直結で動作することが可能なほか、過熱・過負荷保護によって、デバイスのオーバードライブが発生した場合に故障を防止することが可能となっている。