三洋電機は7月13日、商船三井と三菱重工業と共同で2010年1月より研究開発を進めてきた自然エネルギーを利用したハイブリッド自動車船の外観デザインと基本設計が終了し、来年2012年6月に竣工予定と発表した。

今回の研究開発は、太陽光発電パネルとリチウムイオン電池を組み合わせ、従来船舶に搭載されているディーゼル発電機とのハイブリッドで電力を供給することで、船舶全体から排出されるCO2の削減を目的としている。港内停泊中はリチウムイオン電池に蓄えられた電力を主に使用し、ディーゼル発電機を停止することで、港内でのゼロエミッションが可能になる。

ハイブリッド電力供給システムの概念図

なお、重量物であるリチウムイオン電池は、従来の海水によるバラストの代わりに固定バラストとして船底に搭載することで、自動車船の本来の機能である載貨台数に影響を与えることがない設計となっている。

完成予想図。全長199m、全幅32.26m。載貨台数は基準小型車換算で6,400台