クライアントの意思決定レベルを引き上げる手助けを行う

Thomson Innovationは、世界の知財トレンドを見ることができるシステムなわけだが、単にトレンドを見るだけのために、こうしたシステムを導入・活用しようという企業は少ない。そこにあるのは、こうした情報を上手く活用して自社の発展につなげることだ。そうした意味では、同システムには「Thema Scape」を用いた分析ツールが提供されており、グローバルにおける研究環境や知財のポートフォリオ、M&Aの決定を行う1つの基礎としての活用することができる。「自社で分析しなくても、我々がコンサルティングを行うことも可能。NTSの買収はこうしたサービスの強化の一環であり、こうした情報提供から意思決定の補助までトータルソリューションとして提供することで、クライアント企業の意思決定レベルの引き上げの一助になりたい」という。

Thomson Innovationを活用することで、知財のライフサイクルを実現することが可能となる

そうした意味も含めた日本地域の強化であり、「日本での足場は、まだ固める余地があった。日本でのハイクオリティなサービスの提供をこれから拡大していく」とその意気込みを語るが、そうしたハイクオリティなサービスが軌道に乗れば、やがて欧米地域へもそうしたサービスを提供していくことも視野に入れているとする。

また、最近では知財を活用する部署などが拡大してきており、企業の特許・法律部門のほか、研究開発部門や1エンジニアレベルでも同システムを活用するシーンも増えてきたという。「これだけ立場が違うと、活用方法も異なってくる。エンジニアと法律のプロを同じ知財レベルだと思ってはいけない。これらレベルの違いを内包するだけのプラットフォームを提供できていると我々は思っている」とするほか、「知財の活用方法については、イノーベーションの創出活動をどうするかで変わってくる。そこに日本も世界も変わりはない」と、知財をクライアントがどう活用していくかがポイントになることを指摘する。

そうした意味では、「知財戦略の考え方が重要。言い方を変えると、ライセンスの活用が色々できるはず。欧米企業はクロスライセンスなどに早く動く。日本でも財務状況が厳しくなるなどの環境の変化もあり、知財は資産にもなるし負債にもなるということが見えてきた。世界でもこうした動きは出てきている。そうした中、知財トレンドを見ると、出願件数や研究開発費なども含めて、日本はエネルギー分野、特に太陽電池、燃料電池などでリーダーシップを発揮している。日本の知財は競争力を持っている。それをグローバルで発揮するために、我々は日本にフォーカスしたサービスを強化した。我々としても、とにかくクライアントの競争力を高めるサポートを行っていく」と、決して日本企業の知財活用は世界と比べても遅れていないことを強調する。

なお、同社ではNTSとの融合をさらに進め、パテントリサーチ能力を強化していくほか、中長期的にはカバー国の拡大や拾ってくるニュース情報などの精度向上などの分析能力の向上やツールの機能向上を図り、ユーザーが保有している情報などを組み合わせて活用できるような取り組みを進めていくとしており、同氏は同社のこうしたサービスを活用するクライアント企業に対し、「世界に溢れるさまざまな機器は必ず誰かが開発したものである。イノベーションはエキサイティングなもので、経済には必須なもの。我々は知財メーカーでも商標メーカーでもない。だからこそ、クライアントが知財ビジネスでNo1になる手伝い、言い換えれば"将来を今、作る手伝いをしたい"と思っているし、それができると自負している」とコメントしており、日本の企業がグローバルの知財ビジネスで戦うための支援を全力で行っていくとした。