MathWorksは、同社のSimulink認証ツール「Simulink Design Verifier」と「Simulink Verification and Validation」が、ISO26262に準拠した開発プロセスでの使用をTUV SUDより認証されたことを発表した。同認証取得により、高品質な組み込みシステムを開発する自動車業界のエンジニアは、検証作業においてこれらの検証ツールが適正に機能することで、要求される信頼性を確保できるようになる。

これは、MathWorksがSimulink Design Verifierのテストケース自動生成機能と、Simulink Verification and Validationのモデルカバレッジ計測機能をISO26262-8の最新版に準じて分類し、事前審査を行った後、 TUV SUDが、ツールの分類と事前審査の結果を評価したというもの。また、モデルベースデザインによる早期検証と妥当性確認を行う自動車関連のエンジニアを支援するために、IEC Certification KitにはSimulink Design VerifierとSimulink Verification and Validationの認定書、リファレンスワークフロー、ISO26262規格への適合性を示す認証テンプレートが含まれている。これにより、IEC Certification Kitはすでに認証を得ているEmbedded CoderとPolyspaceのコード検証ツールとモデルベースデザインに対する、ISO26262のツール認証サポートを強化することが可能となった。

なお、同社では機能安全規格であるISO26262の対象となるさまざまな活動を支援するために、今後も引き続きパートナー各社と協力し、関連するテクノロジーを提供していく方針としており、例えばikv++ technologiesによる機能安全性分析ツール「medini analyze」は、Simulinkを使用して高信頼性システムを開発する場合に、ISO26262で義務付けられている「ASIL(Automotive Safety Integrity Level)」の決定と分解の自動化や、詳細な安全性分析で使用できるという。