Xilinxは4月11日(米国時間)、放送聴き向けリアルタイム・ビデオエンジン・ターゲットデザインプラットフォーム(TDP)と、「SMPTE2022」のIPコアを発表した。これらの製品は、高品質ビデオ処理を行ない、インターネットプロトコル上での10Gbpsのビデオ配信を実現する放送機器の開発を加速するもので、同社FPGA「Virtex-6」または「Spartan-6」のブロードキャストコネクティビティキットを、ビデオをFPGAに取り込んだ後のビデオ・パイプライン・アルゴリズムの生成のベースとして活用することで、ビデオ品質の向上が可能になるとともに、IPネットワーク上でHDや3D、4Kの非圧縮ビデオストリームにも対応できるようになるという。

同TDPは、放送機器クオリティに対応した「ビデオおよびイメージプロセッシングIPパック」に加え、同社のエンベデッド開発ソフトウェア「ISE Design Suite」を含むVirtex-6/Spartan-6ブロードキャストコネクティビティキットに対応したリファレンスデザインも同梱されている。IPコアや各種ツール、ハードウェアを組み合わせて提供することで、リアルタイムビデオプロセッシング・チェーンの開発が容易になり、さまざまなSD/HD/3Dフォーマット、フレームレート、解像度に対応する多様なタイプの放送機器アプリケーションで利用することができるようになる。

また、同キットのFMC(FPGAメザニンカード)コネクタを利用することで、SD/HD/3G-SDI、AES3オーディオ、DVI、HDMI、DisplayPort、ビデオオーバーIP用10GbEなどのさまざまなインタフェースを評価し、リアルタイム性能が求められる放送機器デザインに統合することが可能となる。

「ビデオおよびイメージプロセッシングIP」パックの価格は3,000ドルで、4月末から出荷される予定。同パックには、「ビデオプロセッシング」機能と「イメージプロセッシング」機能を実現するビデオプロセッシングおよびイメージプロセッシングIPコア「LogiCores」が複数含まれている。また、SMPTE 2022のIPコアは2011年第4四半期に発売される予定となっている。