厚さ16.2mm、重さ約690g(ペンなしモデル、ペンありモデルは約720g)というコンパクトさが一番のウリである当モデル。CPUには、高パフォーマンスかつ低消費電力なインテルの次世代CPU、Intel Atomプロセッサを採用。これにより、標準バッテリなら約3.2時間、大容量バッテリを使えば約9.1時間(ともにペンありモデルの場合)の駆動時間を実現している。

OSはWindows 7を搭載し、Windowsのマルチタッチに対応。画面を指、あるいはペンありモデルなら付属のペンでタッチして、アプリケーションの各種操作から文字の入力までこなせる。また、一般的なPCと同じWindowsOSを使用しているということで、マルチタスク動作にも対応している。

通信機能に関しては、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth V3.0に標準対応するほか、無線WAN対応モデルも用意されており、ワイヤレスでの高速ネットワーク通信に対応。場所を選ばずネットへ接続ができる。販売開始は、ペンなしモデルが4月上旬、ペンありモデルが5月中旬の予定だ。

本製品は、当社サイトの法人向けモデルのページで紹介されていることが物語るように、実は企業向けの製品として作られたもの。Windowsを搭載しているのも、ユーザーが既にWindows環境で作成・利用しているデータを、そのまま当モデルでも使用できるようにという狙いからだ。

またディスプレイは、広視野角対応の10.1型WXGA(1,280×800ドット)液晶を採用しており、これも手に持ってのプレゼンなどを想定された作り。加えて、プロジェクタとの接続に使えるHDMI端子も備えており、大画面でのプレゼンにも対応している。

そして、ビジネスユースならもっとも気にしておきたいセキュリティ面でも、LIFEBOOKシリーズの多くのモデルで採用される指紋センサー・スマートカードスロットを標準採用するほか、カスタムメイドでは、セキュリティチップ搭載モデルも選べる。コンパクトなモデルということで、外出先などに持ち運んで使うことも多そうなだけに、情報流出に対して備えが万全なのはうれしい限りだろう。

本体背面に「指紋センサー」を備え、不意のデータ流出からPCを守る

本体側面にはICカードを挿入する「スマートカードスロット」も備える

操作性

前段では本製品の主な特徴を紹介したが、その使い勝手のほうは実際にどうだろうか?

まず起動させると、いつも見慣れているWindowsのデスクトップ画面に。未知のOSだとさまざまな初期設定をするにしろ、アプリケーションを立ち上げるにしろ、慣れるまでの時間を多少なりと要するが、これは購入後いきなり本格的に使えそうである。また普通のWindowsなので、当然マルチタスクに対応している。ブラウザ上部の「×ボタン」などが、画面タッチでも押しやすいように、大きめのサイズになっているところ以外は、まったくいつもと同じである。

見慣れたWindowsの画面だが、ブラウザの「×ボタン」やスクロールボタンがやや大きい

というふうに、ここまで本体を片手にペンタッチをもう片手にといったスタイルで使ってきたのだが、操作感はまずまずといった印象。本体質量は約720g(ペンありモデル)ということで、片手で持ってても、ずっと持ち続けるということでなければ、それほど苦になる重さではない。ただ長時間使っていると、ちょうど本体を左手で持ったところが特に熱を帯びてくる。

なお、各種操作は基本的にタッチペンにて行うが、これは最初こそ戸惑うものの、慣れるとすんなり。また、ペンを画面に触れなくても、ちょっと離した状態で操作できる「ホバリング」にも対応しているようだった。

付属されているペン。真ん中にあるボタンがクリックボタンとなっている