実際に使用してみて、DriveBackupは、前述したような課題に対して、いろいろ工夫しながら対応している製品だと感じる。そのひとつが実行方法だ。DriveBackupを実行するには、以下の3種類の方法が用意されている。

まず、普通にハードディスクにDriveBackupをセットアップして実行する方法だ。この場合、OSが動作していなければバックアップも復元もできないが、OSが正常に機能している限りにおいては、もっとも迅速に動作させることができる。

次に、製品CDをドライブにセットして、そこからDriveBackupを実行する方法があり、これを同社では「フラットバックアップ」と称している。この場合も、OSが動作していなければバックアップも復元もできないが、セットアップする手間を省くことができる。

製品CDをセットして実行すると現れる初期画面。「フラットバックアップ」は、製品CDから直接実行する使い方のこと。このほか、「フラットコピー」といって、ハードディスク同士をコピーすることもできる

そして最後に、製品CDからシステムを起動して、そこからDriveBackupを実行する方法がある。これであれば、OSが起動不可能になってしまっても、ハードウェアが動作し、バックアップが存在する限り、元の状態に復元できる。

製品CDから起動したときの初期画面。ここからバックアップや復元を指示することも、設定の変更を指示することもできる

この方法では起動用のOSが必要になるが、DriveBackupではWindows PEを使用している。初期画面からデバイスドライバの追加やTCP/IP設定の変更を行えるようになっており、Windows PEが標準状態では対応できない周辺機器を使用していたり、特定のTCP/IP設定を必要としたりする場面でも対応が可能だ。デバイスドライバを追加する場合は、Windows PEからアクセス可能なドライブに、事前にドライバファイルである「*.inf」を用意しておけばよい。Windows用のデバイスドライバを使えるので便利だ。

Windows PEの標準状態で使えないハードウェアがあっても、デバイスドライバを追加して利用可能にできる

TCP/IPの利用や設定変更も可能なので、ネットワークへのアクセスや固定IPアドレスを必要とする場面にも対応可能