ユビキタスは11月30日、同社の高速起動技術「Ubiquitous QuickBoot」を幅広いマーケットに対して、迅速に展開していくことを目的に、QuickBoot向けのエンジニアリングサービスでコア、日本システムウエアと協業し、2010年12月より同サービスの提供を開始することを発表した。また、併せて、QuickBoot Release1.0に新たに「Android Pack」を追加、即日提供開始したことをも発表した。
今回のコアおよび日本システムウエアとの協業は、ユビキタスがQuickBootビジネスの展開を加速させていくことを目指し、QuickBootに係わるエンジニアリングサービス力の強化を狙ったもの。同協業の前にも、組み込みLinux/Androidを手がけているエンジニアリング企業を対象にパートナーを募集し、QuickBoot技術の習得、 QuickBoot SDK(ソフトウェア開発キット)を使用してのリファレンスボードへの実装などのプログラムを行ってきており、同プログラムを修了した2社を今回、QuickBootエンジニアリングパートナーとして認定して、QuickBoot向けのエンジニアリングサービスで協業することを決定したという。
これにより、QuickBootのターゲットボードへの実装に加え、エンジニアリングパートナーの持つ各種ソリューションを組み合わせることが可能となり、国内外のカスタマからの多様なニーズに応えことができるようになるとユビキタスではしているほか、今後は共同マーケティングなどのプロモーション面でも相互協力を行っていくとしている。
一方のAndroid Packは、AndroidをOSとする機器で、QuickBootを利用して高速起動を実現させたい開発者向けに提供するもので、従来からサポートしていたスタティックモード、ダイナミックモードの2つの起動モードに加え、「Androidモード」の選択が可能となる。
同モードでは、スナップショットイメージを毎回取らずに、ユーザーやシステム開発者が意識することなくAndroidを通常起動した場合と同一の使い勝手で、高速起動を実現することが可能。通常起動時と同様、前回起動時の設定情報もすべて反映される上、シャットダウンも通常のシャットダウン時間しか必要とせず、不揮発メモリにストレスを与えないソリューションとなっている。
このため、普及が広がるAndroidをOSとして利用する機器に対し、ユーザーの利便性をまったく損なわずに、消費電力を抑えたAndroid高速起動ソリューションを実現することが可能となるとしている。