アルバックは10月21日、オプトランと光学薄膜用成膜装置に関して、日本を除く全世界で販売に関する業務提携を締結することで合意したことを発表した。また、同業務提携に伴い、両社の関係を強化するため、アルバックがオプトランの株式の13%を取得することでも基本合意に達しており、これによりアルバックはオプトランの筆頭株主となる。
LCD-TVバックライト用LEDやLED照明、スマートフォン、タブレットPCなどが東アジアを中心に生産が拡大する中、これらの製品に用いられるLEDやタッチパネル、スマートフォン用防汚膜などの光学薄膜も需要が拡大している。アルバックはこれまで同分野向けに金属膜用蒸着装置、金属膜用スパッタリング装置、エッチング装置、アッシング装置などを手がけてきたほか、光学薄膜用成膜装置としてスパッタリング装置の拡販を行ってきた。一方のオプトランは、光学薄膜用成膜装置の専業メーカーとして、光学薄膜用蒸着装置、光学薄膜用スパッタリング装置などの販売を行ってきた。
今回の提携により、今後両社は、LED光学薄膜やITO膜を含む光学薄膜用蒸着装置をオプトランのものを、光学薄膜用スパッタリング装置をアルバックのものを販売するという方式に統一していくこととなる。
また、LED製造装置に関しては、アルバックの金属膜用蒸着装置、CVD装置、ITO用スパッタリング装置、エッチング装置、アッシング装置、光学薄膜用スパッタリング装置とオプトランの光学薄膜用蒸着装置を組み合わせた製造ラインソリューションという形で両社が販売を行っていく。
両社の提携でLED製造のほぼすべてのプロセス工程をカバーすることが可能となる。MOCVDはすでに高いシェアを有するベンダが存在するため、LED用としての参入は今のところ考えていないとのことだが、LEDの高輝度化によりダイサイズが巨大化すれば、ウェハの大口径化などの要望が出てくることも考えられることから、参入の可能性もあると思われる |
なお、同提携による販路拡大に伴い、アルバックでは、中国を中心にオプトランによる販売(アルバック製装置)と、アルバックによるオプトラン製装置の販売をしていくことで、売り上げの拡大を目指すとしている。