三洋半導体は9月7日、携帯機器などに使用される1直リチウムイオン電池の残量を高精度検出することが可能な、電池残量計測IC「LC709201F」を開発したことを発表した。9月よりサンプル出荷を開始し、サンプル価格は150円。量産時には月産100万個規模の生産を計画している。
同製品は、機器本体からの情報(配線)を用いず電池の電圧と温度の測定値と電池の特性データを基に、独自技術を用いて補正を加えることで、低温下でも±3%の残量誤差精度を実現している。これにより、動作中の機器の放電電流値と電池残量から残り時間を知ることができるようになり、不意の電池切れの防止や、電池残量を見ながら効率よく機器を動作させることが可能となる。
また、独自技術を用いることで消費電力を抑制。他社同等クラスの製品に比べ約1/4の消費電力となる15μAを実現しているため、電池の持ち時間の延長や充電回数の削減が可能となり電池寿命の延命が可能となる。
さらに、高価な電流検出用抵抗(センス抵抗)を使用せずに電池残量を算出することができるため、部品コストの削減も可能なほか、配線の引き回しや基板面積の縮小も可能であるため、トータルとしてのセット製品のコストダウンも可能となる。