1人乗りモビリティや災害救助ロボットなどが集結

最後に「ROBOTECH 次世代ロボット製造技術展」の様子も若干だがお伝えしておきたい。こちらの展示会は初めて開催されたもので、マイクロマシン/MEMS展に比べると相当規模は劣るものとなっているが、いずれのブースにおいても、ホビー用途ではなく、実社会のさまざまなシーンでの活用を目指したロボットの紹介が行われている。

例えば東京大学 IRT研究機構のブースでは、1人乗りのパーソナルモビリティロボットが展示されている。また、似たような1人乗りのモビリティとして産業技術総合研究所 知能システム研究部門のブースでは、2004年に開発された乗車型移動プラットフォーム「PMP-2」をベースに各種の改良を施した並行2輪立ち乗り型ビークルなどの紹介が行われている。

東京大学 IRT研究機構のパーソナルモビリティロボット

産業技術総合研究所 知能システム研究部門の並行2輪立ち乗り型ビークル

実際に並行2輪立ち乗り型ビークルに搭乗しているところ。右手のバーの先端にレバーがあり、それで左右への旋回を行う

この立ち乗りビークルは、PMP-2の機構や操作インタフェースを見直し、左右回転用に両サイドに手で握れるバーを配置したほか、外界センサとして赤外線センサを搭載、これにより障害物検知による自動停止や、人の後を自動で追尾していく自動追従機能などを実現することが可能となっている。

時速は一般的に入手できるモーターサイズの関係上、あまり大きなものにして重量を増したくなかったことから5kmとなっているが、10°以上の傾斜角でも登坂することが可能だという。

同モビリティは、茨城県つくば市が2010年秋以降に実施する予定の「搭乗型ロボット(モビリティ)公道走行実証実験特区」において、屋内外における実運用環境での技術実証試験を行う予定とのこと。なお、同実証実験にはこのほか、日立製作所およびセグウェイが参加する予定という。

さまざまな場面で活躍するサービスロボットの実演が行われている「ROBOTECH テーマゾーン」