Avnetの事業部門であるAvnet Electronics Marketing(EM)は3月17日、Xilinxが提唱するターゲット・デザイン・プラットフォーム(TDP)としてDSP設計向けに「Virtex-6 FPGA DSP開発キット」を発表した。価格は米国で2,995ドルで、即日ダウンロード可能な「ISE Design Suite:System Edition 11.4(デバイス限定バージョン)」が同梱されているため、すぐに設計を開始することができる。

DSP設計向けTDP「Virtex-6 FPGA DSP開発キット」

同キットは、はFPGA「Virtex-6」に拡張性のある開発ボード、信号処理向けIP、ドキュメンテーションやケーブル類、ターゲット・リファレンスデザイン、設計の評価・修正・拡張に必要なDSP開発ツールを組み合わせたもの。Avnetでは、これを用いることにより、信号処理設計者が、C/C++言語や、MATLAB/Simulinkを使った高レベルの設計フローに対するRTLのメリットを比較し、製品リリースに向けた最適な設計フローを選定することが可能になるとしており、従来ソリューション比で最大10倍の生産性向上が見込まれるとする。、

DSPターゲット・リファレンスデザインは、信号処理技術とVirtex-6クラスのシグナルプロセッシング機能への設計フローを示すためのベースとし、ユーザーはデジタルアップコンバータ(DUC)/デジタルダウンコンバータ(DDC)用ターゲット・リファレンスデザインを用いることで、クロックオーバーサンプリング、時分割マルチプレクシング、高機能DSP48スライスを使ったシグナルプロセッシング性能やリソース使用の最適化といった技術の使い方を参照することが可能となる。

また、MathWorksのSimulinkやMATLABベースの設計フローを用いることで、アルゴリズム開発者がRTLを学ぶことなく、馴染み深いモデリング環境でDSPハードウェアの設計が可能となる。