LSIは、ワイヤレス・インフラストラクチャ・アプリケーション向けコミュニケーション・プロセッサ「Axxia」ファミリーを発表した。20Gbpsに対応した第1弾製品は、すでに提供が開始されている。
同ファミリは、CPUコンプレックスへ負荷をかけることなく、小さなレイテンシでワイヤレス・トラフィックを処理することが可能。第1弾シリーズとなるプロセッサ「ACP3448」は、コア当たり512KBのL2キャッシュを搭載。4個のPowerPC 476FPプロセッサ・コアのほか、4MBのシステム・キャッシュ、統合型DDR3メモリ・コントローラ、およびパケットクラシファイア、トラフィック管理、セキュリティ処理、ディープ・パケット・インスペクション(DPI)を含む、各種インテリジェント・オフロード・エンジンを特長としている。また、チップ上の各処理エレメントは、同社が新たに開発した独自技術「Virtual Pipeline」によって1つに結合されている。
Virtual Pipeline技術は、事前予測可能なモデリングと分散型キュー管理を用いてプロセッサ間のメッセージ・ルーティングを最適化することが可能で、その結果として、効率性の向上およびオンチップ・トラフィックの混雑の低減が可能となり、CPUへ負荷をかけることなくワイヤ・スピードのセキュリティ処理が実行できるなどの利点を実現する。
また、リアルタイムにトラフィックの混雑を管理するツールをネットワーク・オペレータに提供することで応答時間の改善を実現、最小限のCPU負荷で応答時間とサービス品質の向上を果たすことが可能となる。さらに、ユーザがワイヤレス・アプリケーション向けのソフトウェアを速やかに開発できるように、Turn-key Application Development Kit(ADK)モジュール、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)、およびソフトウェアモジュールも提供される。