Analog Devices(ADI)は、14ビットHD画像信号処理プロセッサとして、75MSpsデュアルチャネル画像信号処理プロセッサ「AD9978A」および72MSpsで4チャネル画像信号処理プロセッサ「ADDI7004」を発表した。すでに提供を開始しており、価格は1,000個受注時の単価でそれぞれ25.32ドル、48.12ドルとなっている。

2製品ともに同社の高速デジタル撮像アプリケーション向け画像信号処理プロセッサ・ファミリ「AD997x」を拡張するもの。各チャネルには、ブラックレベル・クランプ、CDS(相関2重サンプリング回路)、10ビット可変ゲインアンプ(VGA)や14ビットA/Dコンバータ(ADC)で構成されるAFE(アナログ・フロントエンド)が集積されている。

同社の「Precision Timing」コアにより、CDSとSHA(サンプル&ホールドアンプ)のクロックを、75MHzで210ps(AD9978A)および72MHzで217ps(ADDI7004)の分解能で調節する機能を持っている。また、2製品ともに、画像データ出力の性能を高め、EMIを低減するために、信号電圧範囲を縮小したLVDSインタフェースも内蔵。消費電力はAD9978Aが280mW、ADDI7004が530mWとなっている。

これらの製品を活用することで、機器の設計者は、部品の変更や追加の必要なしに、複数のモデルにわたって全体的なシステムコストを低減することが可能となるほか、AD9978Aは既存の14ビットCCD信号処理IC「AD9978」とピン互換になっているため、既存の設計を変更して高性能を実現することも可能である。