ルネサス テクノロジは11月30日、次世代携帯電話やスマートフォンにおけるマルチメディア機能などに対応するアプリケーションエンジン「SH-Mobile Application Engine 4(製品名:SH73720)」」を製品化したことを発表した。即日サンプル出荷を開始、サンプル価格は1万個ロット時で3,000円としている。

「SH-Mobile Application Engine 4」

同製品は、同社のSH-Mobileシリーズの新シリーズ第1弾製品で、CPUコアにARMの「Cortex-A8」とSHコアを搭載。45nm LPプロセスを採用したことで、Cortex-A8を従来品比2倍となる最大1GHzで駆動させることが可能なほか、ARMの拡張機能である「NEON」にも対応している。

また、独自の動画処理エンジン(VPU)を搭載したことで、フルHDサイズ(H.264/MPEG-4、30fps)の動画の録画・再生に対応するほか、最大2,000万ポリゴン/秒の描画が可能なImagination Technologies(IMG)の「PowerVR SGX」を採用したことで、3DグラフィックスによるGUIなどの高速描画を実現している。加えて、24ビットオーディオ専用エンジン(SPU:Sound Processing Unit)により、CPUの処理負担軽減と低消費電力を実現している。

さらに、携帯電話システムに必要な、通信用モデムLSI・液晶パネル・カメラ・メモリカード・短距離無線用LSIなどを接続するためにMIPIなどの各種インタフェースを搭載しているほか、デジタルテレビへの出力機能として、HDMIのトランスミッタIPを内蔵。これにより、デジタルテレビへの出力機能を持つ携帯電話の部品点数削減が可能となる。