米National Instruments(NI)の日本法人である日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は11月6日、研究・開発の評価、フィールドテスト、生産ラインにおけるセンサを使用した計測など向けシャーシ「NI CompactDAQ」として、4スロット版「NI cDAQ-9174」と8スロット版「NI cDAQ-9178」の販売を開始したことを発表した。価格はcDAQ-9174が8万9,000円(税別)から、cDAQ-9178が13 万9,000円(税別)からとなっている。

4スロット版「NI cDAQ-9174」と8スロット版「NI cDAQ-9178」の外観

2製品ともに、2006年より販売されている現行モデルの上位機種という位置づけとなる。現行シャーシの機能をベースに、種類の異なるセンサからの信号を異なるレートで計測できるようになっているほか、cDAQ-9178にはBNC外部トリガを2つ内蔵されている。

低速サンプリングと高速サンプリングを別々に行えるようになったため、不要なデータのオーバサンプリングやデシメーションを行う必要がなくなり、より効率的にプログラミングできるようになった。また、タイミングエンジンが最適化されたことで、ソフトウェア開発が行いやすくなったほか、マルチコアプロセッシングの効率向上を実現した。これにより、タイミングエンジンに対するドライバコールがそれぞれ別々のループで処理されるようになり、プロセッシングコアを活用し、より高速なデータ処理を可能としている。

さらに、最大4つのカウンタを搭載。一般的なカウンタ操作では、有限パルストレイン生成のように、2つのカウンタを必要とするものがあるが、今回の2製品では、カウンタ技術の向上により、1カウンタで有限パルストレイン生成のようなカウンタ操作に対応することができるため、別のデータ計測により多くのカウンタを用いることが可能となっている。

なお、2製品ともにデータロギング用ソフトウェア「NI LabVIEW SignalExpress LE」が付属しているほか、LabVIEWに対応した「NI-DAQmx(ドライバ/計測サービスソフトウェア)」も付属している。