STMicroelectronicsは、STBやオーディオ/ビデオ製品の設計簡素化が可能となる一体型オーディオ・コンバータ/ドライバIC「TS4657」を発表した。同製品は、4mm×4mmのQFN20パッケージにてすでに量産出荷されている。単価は約1,000個購入時で約0.91ドルとなっている。

一体型オーディオ・コンバータ/ドライバIC「TS4657」とその適用イメージ

同製品は、オーディオD/Aコンバータとライン・ドライバ機能を1チップに統合した製品で、オーディオ・ライン・アウト接続に出力を供給する。内蔵のパワー・マネージメント・ユニットにより、3.0V~5.5Vの電圧で2.2V rmsのオーディオ出力信号を生成するため、ライン・アウト出力を駆動するための独立した高電圧電源が不要となる。また、一般的に必要とするコンデンサをチップ上に集積しており、基板面積と部材コストの低減が可能が。さらに、正と負の電圧を生成する機能を搭載。これによりオーディオ信号をグランド基準とすることが可能になるため、オーディオ信号ライン上のデカップリング・コンデンサも不要にすることができる。

加えて、動作電流7.4mA、ダイナミック・レンジ93dB、電源除去比80dB(217Hz)、およびTHD+N 81dB(0dBFS)を達成している。