STMicroelectronicsは、50W+50Wステレオ用Class-DオーディオアンプIC「TDA7492」を発表した。これにより、同社のClass-DオーディオアンプICファミリは、3/5/10/20/25/50Wの各製品が、ピン互換で提供されることとなる。すでに量産出荷を開始しており、単価は1万個購入時で約2.50ドルとしている。

「TDA7492」のパッケージングイメージ

同製品は、同社の第6世代となるBCD(バイポーラ・CMOS・DMOS)プロセス「BCD6S」を採用。これにより、チップサイズあたりの動作効率の向上とともに、クロストークの低減が可能となる。また、高出力回路である相補形NMOS/PMOSトランジスタの形成が可能なため、従来のプロセスを採用した場合に通常必要となる外付けブートストラップ・コンデンサやブートストラップ・ダイオードが不要となるため、設計の簡素化、ボード面積の小型化、部品数(BOM)の低減が可能となる。

また、全高調波歪率(THD+N)は0.01%未満を達成しているほか、出力フィルタの内蔵により外付けオーディオフィルタの用件を最小限に抑えているほか、スタンバイ機能とミュート機能も統合している。