携帯メールは私かオバマか!テポドン情報も携帯メールで


──インターネットの活用度について

インターネットについてはブログ(そのまんま日記)を持っていて、2日に一度程度の頻度で更新しています。その他には、調べ物でかなり使っています。行政関係や法律の内容が多いですね。内部のスタッフには、携帯電話による(インターネット検索)を使って調べてもらうことも多いです。

──携帯メールはよく活用しますか?

「携帯メールに関しては、私かオバマかというくらいに頻繁に使っている」と日本のオバマをアピール?!

(かなり強調して)ものすごく使っています。たぶん、私かオバマかというくらいの頻度だと思います(笑)。携帯では、電話よりもメールを使っていることが多いかな。先日のテポドンの打ち上げでの情報のやりとりも、メールで更新していました。メディアの方に「なぜ電話でしないのですか」と尋ねられるのですが、ネットもメールも同じくらいのスピードがあって、電話でのやり取りと比べても遜色ないと思っているからです。依存とまではいきませんが、メールの利用頻度は非常に高いです。

──メールの相手はスタッフ以外にどんな方と? 政治家のメール活用についてのお考えは?

周囲の秘書課のスタッフ、政務職員の方々、後援会のメンバーなど、ほとんどメールで情報を更新しています。感じているのは、直接お電話するということもコミュニケーションとしては確かに大切だとは思っていますが、政治家の方の多くが、どこでもかしこでも、会見場や会議場など時と場所を考えないで携帯電話で話をしている姿を見ていて、いかがなものかなと思う。

メールであれば、(周りに迷惑を掛けずに)着信と場合によっては内容を確認し、会議が終わってから対応できるわけで、利便性が高いと思う。政治家の方の多くは、携帯では電話ばかりで、結構メールをしていない。もっとメールを活用されたほうがいいと思う。

日本の政治家のネット活用に足りないものは?

国内の政治家のネット活用という点では、日本の2大党首たちによる「ニコニコ動画」の「麻生自民党チャンネル」や、「YouTube」の「民主党生活が第一チャンネル」への取り組みがある。しかし、どうもまだ手探りの段階で方向性が見えていないように感じる。さらに次のステップへ進むには、オバマ米大統領が編成したスタッフのように、ネットの潮流を嗅ぎ分ける専門的な知識と経験、ノウハウを持ったいわゆる"ネットの温度感"を持った人材が必要とされるのではないか。今回の話にしても、アマゾンからの提案に対して知事や自治体が"耳を傾けた"結果なのである。

IT環境に馴染んだユーザーから見れば、知事の狙うアピール活動は、インターネットの特徴を有効活用した「アナログをデジタルで解決する」という、ツールとしてのネット活用の典型的な例であり正攻法とも言えるものだろう。しかし、アマゾンジャパン上での単県フェアは全国で初ということからも分かるように、"街興しや地方活性化のためのツール"としてのネット活用はまだまだこれからなのである。これに先鞭を付けた宮崎県が、さらに次のステップとしてグローバルな取り組みをどう推し進め展開して行くのか、今後がとても楽しみな部分だ。

おまけ。アマゾンの手作り段ボールロボット「ダンボー」くんもお出迎えしたのだが、あまりアテンションされずに寂しげだった

なお、アマゾンジャパンへの表敬訪問を行った4月8日付け、東国原英夫オフィシャルブログ"そのまんま日記"で、早速アマゾンジャパン表敬訪問と「宮崎てげうめグルメフェア」について記し、その中で知事は「今後の宮崎安定・定番定着化へ向け、また取り組みの枠が拡大されたと思う。今後も様々な可能性を模索し、広い視野に立ったPRが必要になるだろう」とコメントしている。同ブログでは、臨時議会での様子や自身への批判に対する見解を自分の言葉で記していて、知事の人となりが見えて親近感も沸き、また、様々な場面の裏側も見えて面白い。

ブログの内容を見ていても、また、質疑応答でのコメントに出てきたメールの利用と電話の使い分けにしても、政治家として地方行政の中に、これまでとは異なる新しい風を吹き込むに違いないと改めて感じている。基本的な部分から着実にIT化を行い、企業との取り組みも積極的に推進している東国原宮崎県知事には、もしかしたら本当に"日本のオバマ"としての夢があるのかもしれない。