写真共有を前面に打ち出す理由とは

マイクロソフトは、新たなWindows Liveの訴求にあわせて、「写真(フォト)」を前面に打ち出している。

「今回の進化では、『つながり』が大きなポイント。だが、『つながり』という言葉だけで説明しても、なかなか伝わりにくい。写真という誰もがわかりやすい事例を示すことで、Windows Liveの使いやすさを訴求する」(吉井プロダクトマネージャー)のが狙いだ。

25GBに増強したWindows Live SkyDriveを利用。Windows Liveフォトの機能では、携帯電話やデジタルカメラで撮影した写真を、インターネット上にアルバム形式で整理、閲覧することができ、さらに、保存した写真を友人、知人とシェアしたり、ワンタッチでスライドショーにするといったこともできる。

そのほか、Windows Liveフォトギャラリーと連動することで、写真の中の人物の顔を自動的に検出して、写っている人物ごとに写真を整理するといった機能も用意されており、個人が写真データを管理する上でも利便性が高い。

また、「更新情報」機能と連携することで、写真がアップロードした場合には、「つながり」に登録した相手に自動的に知らせることができる。

こうした機能を使うことで、Windows Liveを使用しているユーザー同士が、写真を通じて常にコミュニケーションを行え、そこから話題が発展するというシーンを想定している。まさに「つながり」を実現することになるのだ。

「ブログなどを見ても、写真から話題が発展することが多い。また、写真の共有によって、ブログやSNSの利用者が増加している。Windows Liveにおいても、写真という切り口から、これまで以上の使い勝手の良さや、コミュニケーションの楽しさを体験してもらいたい」(吉井プロダクトマネージャー)というわけだ。

Window Liveに写真をアップ

簡単に共有することができる

マイクロソフトは、ここ数か月、「写真」、「フォト」という言葉を頻繁に用いている。これは、マイクロソフトの製品やサービスにフォトに関連する機能を数多く追加したという意味よりも、むしろ、写真の共有こそが、Windows Liveのメリットを体感でき、ひいてはWindowsの新たなブランディングを象徴する使い方につながると判断しているからだといえよう。

12月上旬から新サービスの利用が可能

Windows Liveの最新版は、12月上旬から機能が利用できるようになり、年明け早々には、第2フェーズとしての機能強化をリリースする予定だ。

移行にはロールアウトという方式が採用され、ユーザーが順次利用できる環境へと移行。来年2~3月までに、全世界のユーザーが利用できるようになる。

「Windows Updateのように、パッチを送信し、クライアント環境を変更させるというものではなく、バックエンドの移行処理を行う必要があるため、一斉に移行することはできない。マイクロソフトでは、80~100のクラスタを持っており、ひとつのクラスタに数10のデータベースがある。これらを確実に移行させる作業が必要になる。データベースは、国別などに分類されているわけではないため、日本のユーザーだけを見ても、新たなサービスを利用できる時期に差が出てくることになる」という。

今回のWindows Liveの進化は、大きな進化であるのは明らかだ。また、日本のユーザーに適した機能が強化されている点も見逃せない。Windows Liveで、新たなコミュニケーションを楽しんでみてはどうだろうか。