コマンドを自作する

ここからは、自作コマンドの作り方を解説していこう。

コマンドを作成するのに必要なのは、ちょっとしたJavaScriptの知識だけだ。そして、Ubiquityの開発には専用のエディタである「コマンドエディタ」を使用することができる。

ではまず、コマンドエディタを表示してみよう。コマンド「command-editor」を入力していただきたい。すると以下のように、巨大なテキストエリアが中央に配置されたページが表示される。

これがコマンドエディタだ。

Hello, World

では、「Hello」とポップアップするだけの単純なコマンド「hello」を作成してみよう。

まず以下のコードをコマンドエディタ内にコピー&ペーストしよう。そして、Alt + SpaceでUbiquityを起動し「hel」位までタイプすると……、なんと「hello」コマンドが候補として表示されるではないか。そう、コマンドエディタを使用するとファイルの保存すら必要ないのだ。

// (1) コマンドの作成
CmdUtils.CreateCommand({
  name: "hello", // コマンドの名前
  execute: function() {
    // (2) ポップアップの表示
    displayMessage("Hello");
  }
});

helloコマンドが選択された状態でEnterを押せば、「Hello」と書かれたポップアップが表示される(以下参照。画像はGrowlがインストールされたMacOS Xで実行したもの)。

コマンドの開発がいかに簡単かがおわかりいただけたのではないだろうか。

では、非常に簡単なコードではあったが、先ほどのコードを解説しておく。

(1) CmdUtils.CreateCommand()という関数を用いると、コマンドを作成することができる。引数となるのは、name(コマンドの名前)やexecute(コマンド本体)といった属性を持つJavaScriptオブジェクトだ。

(2) displayMessage()はUbiquityが提供する関数で、画面に一定時間表示されるポップアップを表示することができる。