Intelは23日(現地時間)、組込機器向けSoCとして「EP80579 Integrated Processor」ファミリを発表した。

EP80579は、「Pentium M」のCPUコアにメモリコントローラ(MCH:Memory Controller Hub)、I/Oコントローラ(I/O Controller Hub)を1チップ化したもので、「Tolapai(コードネーム)」と呼ばれていたもの。1GbE対応イーサネットMACやController Area Network(CAN)インタフェースなどのI/Oを備えているほか、「Intel QuickAssist Technology」と呼ばれるアクセラレータ機能を搭載した「EP80579 Integrated Processor with Intel QuickAssist Technology」ファミリも用意されている。

Pentium MのCPUコア、MCH、ICH、QuickAssist Technologyの4チップをSoC化

MCHとICHを統合し、SoC化したことにより、従来の"Pentium M"、"915GMCH"、"ICH6-M"、"IXP465"の組み合わせによるプラットフォームと比べ、フットプリントを45%、消費電力を34%削減することができるという。

従来プラットフォーム(Pentium M)とのフットプリントならびに消費電力の比較

動作周波数は600MHz、1066MHz、1.2GHzの3種類に対応しており、QuickAssist Technologyに対応したものと合わせて合計8製品がラインナップされる。消費電力は11.5W~21Wで、対応メモリはDDR2 SDRAM。

EP80579の概要(産業用途に対応するために7年間の製品サポートなども行われる)

同社では、現在、15個以上のSoC製品の開発プロジェクトを進めているという。この中には、2008年後半の登場を予定しているデジタル家電向けチップ「Canmore(コードネーム)および、2009年に登場予定の第2世代品となる「Sodaville(コードネーム)」が含まれているほか、MID(Mobile Internet Devices)向け次世代プラットフォ-ム「Moorestown(コードネーム)」や、2009年から2010年にかけて登場予定のGPUとの統合チップ「Lincroft(コードネーム)」などが含まれる。

現在、開発されている主なSoC

なお、大半が「Atom」をベースとしたものであるとしており、これらのチップは高い処理性能と低消費電力を両立させているほか、製品開発のTAT(Time-to-Market)の短縮を実現できるとしている。