米Adobe Systemsは4月2日 (現地時間)、写真処理・管理ソフト「Adobe Photoshop Lightroom 2.0」のベータ版を公開した。Adobe LabsからWindows版 (Vista/ XP SP2)およびMac OS X版 (10.4/ 10.5)をダウンロード入手できる。試用期間は8月31日までで、既存のLightroomユーザーはバージョン1.×のシリアル番号で利用可能。新規ユーザーの試用は30日間となっている。

Adobeはパブリックベータ・プログラムについて「Lightroomは新しいカテゴリーの製品であり、ユーザーのニーズに素早く応える改良が重要だと考えている」と説明する。またApertureに力を入れるAppleよりも「アグレッシブなリリーススケジュールを引き続き計画していることを示す」という狙いもある。

Adobe Photoshop Lightroom 2.0 Beta

Lightroom 2.0 Betaでは、ライブラリのレイアウトの合理化が図られた。例えばフィルター・バーを通じて分類・管理の基本機能への素早いアクセスが可能。また新機能の「Smart Collections」を使って、キーワードやレーティングなどで絞り込んだ写真を自動的にコレクションにまとめられる。

ワークフローの流れも大幅に改善されており、例えばTIFFまたはPSD形式で保存することなくスマートオブジェクトとして直接Photoshop CS3で画像を開いたり、複数の画像をPhotoshopでパノラマやHDRとして利用できる。またサードパーティのアプリケーションへの直接エクスポートも可能だ。Grid、Loupe、Compare、Surveyなどのマルチモニター・モードが用意されており、ワークフローやプレゼンテーション全体でマルチモニターを活用できる。印刷モジュールのパッケージレイアウト・ツールによって、複数のレイアウトをカスタマイズできるなど印刷の柔軟性と効率性が向上した。

現像モジュールの補正機能についても、クロップや赤目修正などがヒストグラムの下に配置され操作しやすくなった。またブラシを使って焼き込みや囲い焼きなど様々な修正を自然に施せる。

なおLightroomチームのブログによると、Lightroom 1.4.1およびCamera Raw 4.4.1の開発が最終のテスト段階に移行し、順調に終了すれば4月前半のリリースとなる。