rsync開発チームは3月1日 (米国時間)、オープンソースのファイル転送ユーティリティ「rsync 3.0」を正式にリリースした。同チームWebサイトでは、各種UNIX系OSでコンパイル可能なソースコードのほか、LinuxやWindows向けのバイナリパッケージが公開されている。

前バージョンの2.6.9以来約1年4ヶ月ぶりとなる今回のリリースでは、ファイル転送アルゴリズムを改良。同じrsync 3.xと通信するときには、転送速度が大幅に向上するほか、メモリ消費量も軽減される。

商用UNIXを中心に普及しているACL (アクセス制御リスト) もサポート。UNIX系OSのファイルシステムでは一般的なパーミッション情報に加え、特定ユーザ / グループの詳細なアクセス権情報を扱えるようになった。「--iconv」オプションも新たに追加、同期時におけるファイル名 / 文字エンコード形式の変換が可能になった。

プラットフォームとしては、Mac OS Xの対応を強化。商用UNIXと同様にACL (Mac OS X 10.4以降に装備、ただしクライアント版はデフォルトで無効) の機能を利用できるほか、いわゆるメタデータとして保存される拡張属性情報に対応するためのオプション「--xattrs (-X)」が新たに追加された。拡張属性情報の変化の有無をトリガーとしたファイルの同期が可能になることから、Spotlightなどメタデータが重要な役割を果たすMac OS Xでの活用が見込まれる。

rsyncは、ファイルやディレクトリを同期 / バックアップするためのオープンソースソフトウェア。作業対象にはローカルファイルシステムのほか、rsyncがインストールされたリモートホストを指定できる。rshやsshといったリモートシェル経由でも利用でき、差分符号化によりデータ転送量を軽減する機能を備えることから、遠隔地間の同期ツールとして活用されている。