アップルは「第一回 学生デジタル作品コンテスト」の表彰式をアップルストア銀座店で開催した。同コンテストはアップルが学生のクリエイティブな活動を支援する目的で開催し、小学校、中学校、高等学校、大学、専門学校の学生が対象。募集部門はテーマが自由な映像作品と、「あなたの町の紹介。」がテーマのPodcastingコンテンツの2つ。

審査委員はTBSテレビ コンテンツ事業部映像事業センター映画事業プロデューサーの東信弘氏、映画監督の佐藤信介氏、フジテレビジョン 映像事業局映画制作部プロデューサーの関口大輔氏、同じくフジテレビジョン 編成制作局バラエティ制作センター室長の水口昌彦氏という映像製作のベテランが名を連ねる。以下に受賞作を紹介する。画像をクリックすると作品の紹介ページが開き受賞作を鑑賞することができる。

映像作品、大学・専門学校の部の最優秀賞は多摩美術大学の稲井耕介さんの作品「The COPY」。コピー機の中の世界をコマ撮り写真を駆使したユーモラスな映像で描いた。製作にあたっては音楽作成、機材の指導以外は稲井さん一人であたり、約1ヶ月で仕上げたという

映像作品、大学・専門学校の部の優秀賞は同じく多摩美術大学の大橋史さんの作品「112 Sabsections Of Skyline」。音楽とシンクロした映像が横スクロールしていく作品。流れる背景に変化をつけることに注力したという

映像作品の中高の部、最優秀賞は京都市立下鴨中学校のパソコン部の作品「市電の走る風景」。京都に路面電車が復活する、という噂をもとに環境問題、パソコン部員による車両デザイン案を実際の町並みに合成するなど盛りだくさんの内容

映像作品の中高の部、優秀賞は立命館宇治高等学校の廣瀬智史さんの作品「ゴミはゴミ箱へ」。短くテンポよくまとまった作品で、缶の音や動きにこだわったという

映像作品の小学校の部、最優秀賞は熊本大学教育学部附属小学校の山下勇気さんの作品「登山の中で学んだこと」。雄大な山の映像にあった選曲が審査委員に好評だった

映像作品の小学校の部、優秀賞は夕張市立幌南小学校の夕張市立幌南小学校3・4年生9名による「夕張の歴史」。迫力のあるオリジナルイラストを多用した映像で審査委員を唸らせた

Podcastingコンテンツの最優秀賞は稚内北星学園大学の牧野竜二さんの作品「明日もがんばる」。地元でよく使われる道具「ママさんダンプ」を通して稚内を紹介している。完成度の高さに審査委員も「プロかと思った」と感心した作品だ

Podcastingコンテンツの優秀賞は県立新潟女子短期大学の大平佳美さんがゼミのメンバーと作り上げた作品「JYNNAMMES special programs We love Niigata」。新潟を外国の人にも紹介するための映像作品で、構成、取材、編集すべてをゼミのメンバーで手がけた

審査委員の東信弘氏は今回のコンテストを振り返り、「学生がギターやDJ機材を買うような感覚でパソコンやソフトなどの映像製作機材を入手できるようになってきている。映像製作の裾野が広がり、今回のコンテストでも作品から作り手の人柄がわかる独特な映像作品が多く寄せられた」とコメントした。

アップルでは、第2回学生デジタル作品コンテストの開催も決定しており詳細は後日Webにて発表される。また2月現在、学生のクリエイティブ環境を支援するためにMacとiPodを同時に購入するとキャッシュバックされるキャンペーンも行っている。